『ラ・ラ・ランド』金曜ロードショー見逃していても大丈夫!作品の見どころや関連作品


『ラ・ラ・ランド(2016。原題:La La Land)』というと、第89回アカデミー賞(2016年の映画が対象。2017年2月26日授賞式)で間違えて作品賞受賞作として読み上げられたことで記憶に新しいですよね。

その様子はニュースでも取り上げられ、受賞した以上に知名度を上げる結果となったのでは、と感じます。

そんな『ラ・ラ・ランド』ですが、去る2019年2月8日(金)に地上波初放送がされました(ちなみに、視聴率は7.5%と散々だったようです)。

どんな作品なのかを事前におさらいしておきましょう。

  • 金曜ロードショーを見逃してしまった…
  • テレビがないから見れない…
  • CMなしで見たい
  • 吹き替えじゃなくて字幕で見たい

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『ラ・ラ・ランド』の紹介の前に…

まず、事前にお伝えすることとして、私タカノツメは上映直後に映画館で観ていますが、個人的には微妙な作品という感想を持っています。

世界的な評価も高いですし、Yahoo! JAPANの映画の評判では5点満点中4.06点(2019年1月時点)と高評価。

しかし、世間の評価に流されて何でもかんでも評価されているものは良いというスタンスはもの凄く嫌いなので、微妙という立場は変えずに今回は書いていきます(もちろん、見どころもちゃんと紹介します)。

なんで微妙なの?という部分はおいおいお伝えするとして…

大前提として忘れていけないのが、この作品はロマンティック・コメディ・ミュージカル映画ということです。

口コミで見かけた内容として、「最初からいきなり歌ったり踊り出したりして意味がわからない」というものがありましたが…

ミュージカル映画ってそういうものです。

確かに渋滞のシーンからいきなり踊り出すのは「おいおい…」と私も思いましたが、『ヘアスプレー(2007年。原題:Hairspray)』『サウンド・オブ・ミュージック(1965年。原題:The Sound of Music)』『マンマ・ミーア!(2008年。原題:Mamma Mia!)』などなど、ミュージカル映画は突如として歌い出すものなので、そういうものだと許容できない人は最初から見ないほうがいいです。

セリフが歌だと頭に入ってこないという方もやめたほうがいいですね。

また、当然のことながら恋愛映画が苦手という場合も基本は見ない方がいいでしょう。

一番見ないほうがいいのは、ストーリー重視というタイプの方です。

とくに主役であるセブとミアの二人の恋愛の進展は心の変化をあまり描かれることはなく、いつの間にか付き合うことになりました、みたいな感じでかなりのハテナが浮かんだものです(ここもミュージカル映画だから、ということで目をつぶりましたが…)。

上記に該当しないかそれでもとりあえず見てみよう、という方は見てみてもいいと思います。

『ラ・ラ・ランド』を見るならここを見ろ!

世間的に評価が高い『ラ・ラ・ランド』ですが、見る上でここに注目という点をいくつか紹介します。

その前に、ザックリと本作がどんな作品かをまとめます。

■主役

  • セバスチャン(セブ)・ワイルダー(ライアン・ゴズリング):古き良きジャズを愛し、本物のアーティストと自負する。ジャズバーを開く夢を持っている。
  • ミア・ドーラン(エマ・ストーン):女優の卵。日々オーディションを受けるもなかなか受からない日々を過ごす。カフェ店員として働く。

主役の二人は『ラブ・アゲイン(2011年。原題:Crazy, Stupid, Love.)』、『L.A. ギャング ストーリー(2013年。原題:Gangster Squad)』で共演しており、『ラ・ラ・ランド』で3作目となる。

■概要
ある日、それぞれの夢を追いかける二人が出会い、恋に落ちていく物語。それぞれ夢に向かって突き進んでいくが…

以上!
…はい、以上です。

全体的な流れはともかく、基本説明はこれで事足ります。
延々とあらすじを紹介したいわけではないので最小限に抑えているのもありますが。

では、本作の見どころを紹介していきます。

映像の美しさ

本作は全体を通して映像が美しいのが特徴です。

主人公のミアがルームメイトに誘われてパーティに向かうミュージカルシーンでもドレスの色がかなり意識されているのが伺えますし、ミアとセブのタップダンスのシーンの背景(夜景)なども明らかにインスタ映えならぬ映像映えを狙っているのがわかります。

パーティ会場に向かうシーン

オープニングの渋滞に巻き込まれた人々がいきなり踊り出すシーンの撮影はダンスだけ撮影してVFXなどを駆使して高速道路を再現といった今どきのやり方をせず、実際にジャッジ・ハリー・プレガーソン・インターチェンジを借り切って行うといったこだわりも見せています。

この作品で一番印象に残ったことはなにか、と問われたら個人的には映像美です。

また、影響を受けている作品やオマージュ的映像が多数含まれているので、これらの作品を観るとより本作を楽しめるでしょう(先ほど挙げたパーティに向かうシーンやタップダンスのシーンもオマージュ的映像)。

一部を挙げます。

■影響を受けている作品
シェルブールの雨傘(1964年。原題:Les Parapluies de Cherbourg)』『ロシュフォールの恋人たち(1967年。原題:Les Demoiselles de Rochefort)』

■オマージュ
『踊るニュウ・ヨーク(1940年。原題:Broadway Melody of 1940)』『雨に唄えば(1952年。原題:Singin’ in the Rain)』『バンド・ワゴン(1953年。原題:The Band Wagon)』『ムーラン・ルージュ(2001年。原題:Moulin Rouge!)』『踊らん哉(1937年。原題:Shall We Dance)』他

余談ですが、映像の美しさであれば、スタンリー・キューブリック監督やフェデリコ・フェリーニ監督らが素晴らしいと個人的には思っています。

音楽とダンス

ミュージカルであれば当然歌や音楽は物語にとって大変重要な要素になってきます。

ミュージカル映画は複数観ていますが、やはり映像と音楽が一緒に思い出されるものが非常に多いです。逆に言うと、楽曲が印象に残っていないと作品のシーンを鮮明に思い出せない。

劇中歌の “Audition (The Fools Who Dream)”と”City of Stars”は数多くの映画賞でノミネートを受けたことからも、世間からの評価は高いと言えます。

劇中音楽の作詞を手掛けたのはベンジ・パセック&ジャスティン・ポール(「Start a Fire」を除く)。二人は作中で『City Of Stars』でゴールデングローブ賞(2016年。主題歌賞)やアカデミー賞(2017年。歌曲賞)などを受賞しています。

City of Stars

映画やドラマでは、キャストは楽器を弾いたり歌を歌っている演技のみをし、実際の音楽や歌は後からプロが演奏・歌ったものが重ねられることが多いです。

例えば、ミュージカル映画でありオードリー・ヘプバーンの遺作である『マイ・フェア・レディ(1964年。原題:My Fair Lady)』では90%が歌の吹き替えが行われています。このことを考えると、キャストの歌をそのまま使うことがいかにすごいかが伺えます(『マイ・フェア・レディ』の吹き替えはヘプバーン本人の意向ではなく、制作側の都合。結果として、不名誉な遺作となったと言えます)。

そんな中、セブ役のライアン・ゴズリングは完全未経験の状態から3ヶ月みっちり稽古をしてピアノを弾けるようになり、劇中すべてにおいてピアノを演奏したり、エマ・ストーンも実際に歌ったりといったことをしています。これらは本作の見どころのひとつと言えます。

新しい中に見える古臭さ

昔ながらの様式などを守りながら新しい要素を取り入れるというのはどの業界にもあることですが、『ラ・ラ・ランド』の場合、新しいものにチャレンジしながらも古い要素を取り入れるといった作品になっています。

インタビューでも「新たな古典を作る」と言っていたり、影響を受けている作品として挙げた『シェルブールの雨傘』は1963年、『ロシュフォールの恋人たち』は1966年の作品です。

オマージュ的映像として挙げた『踊るニュウ・ヨーク』『雨に唄えば』『バンド・ワゴン』も、順に1940年、1952年、1953年とかなり古い作品であることからも、新しい作品の中に古さを紛れ込ませているのが伺えます。

セブが愛でる古き良きジャズもそういった要素の一部として見てもいいかもしれません。

『ラ・ラ・ランド』のここが納得いかなかった…!

さて、ここまでは見どころを紹介してきましたが、ここからは私が微妙だと言う理由に触れていきたいと思います。

たくさんの要素を盛り込みすぎている

個人的に一番感じたことはこれです。

いま思い出せる限りのものを挙げてみると…

  • ミュージカル
  • コメディ
  • 恋愛
  • ジャズ
  • ワルツ
  • タップダンス
  • 主役二人のそれぞれの成長物語
  • 他の作品のオマージュ

改めて書き出してみると本当に要素が盛り沢山。ひとつの作品に詰め込み過ぎでは…?という意見をどうしても持ってしまいます。

とくにオマージュのシーンが多いが故にまとまりがない印象を受けてしまいます。

オマージュ作品を見抜けるコアな映画ファンであれば「このシーンは『雨に歌えば』、このシーンは『ロシュフォールの恋人たち』、このシーンは…」などと言いながらニヤリとできるかもしれませんが、『ラ・ラ・ランド』がそこをメインターゲットにしていたかと言われると正直首を傾げます。

乱暴な言い方をすると、本作は「映画好きが映画ネタをたくさん散りばめて作った作品」といったところでしょうか。

今作と前作の『セッション(2014年。原題:Whiplash)』のことを考えると、デイミアン・チャゼル監督は「自分がやりたいことを全力でやる」というタイプだと感じています。

もちろん、世間に評価されないと次回作の制作が危ぶまれるので、ただやりたいようにやるだけではなく、当然評価も意識していると思いますが、あえて言うのであればそんな感じかなと思います。

『ラ・ラ・ランド』が世間の評価と違って自分にとっては微妙という評価をしていますが、だからといってデイミアン・チャゼル監督の次回作に期待はできないという話になるかというと、それはまた別です。

今回の作品は自分には合わなかったけど、次回作に期待!そんな感じです。

新作の『ファースト・マン』は2019年2月8日(金)公開。主演は『ラ・ラ・ランド』で主役を務めたライアン・ゴズリング。予告の段階から楽しみにしているので、こちらは公開されたら観に行く予定です。

『ラ・ラ・ランド』を楽しむには

最初に見どころを紹介し、その上で自分が微妙だと感じることをお伝えしました。

冒頭で書いたように、ミュージカルや恋愛物が苦手・嫌いという方は無理に見ないほうがいいと思いますが、とりあえずまだ見ていないから見てみようという方は…

なにも考えずに見ましょう!

私のようにあれこれ考えると、ストーリーが…とか、ごちゃごちゃしてる…とか、余計なことを考えて楽しめなくなると思います。

思い切り楽しみたい!ということであれば、作中に出てくるオマージュの元ネタとなっている映画をひとつでも多く見ておきましょう。

それと思われるものを改めて挙げておきます。

今回のオマージュ作品は古いものが多く、レンタルショップに置いていないことがほとんどです。

事前に見てより楽しみたい!という方は、U-NEXTでチェック!

シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』『雨に唄えば』『バンド・ワゴン』『ムーラン・ルージュ』『ブロードウェイ・メロディ』『眠れる森の美女』『パリの恋人』『踊る大紐育

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これを映画館で観る前から全部もしくはほとんど観ていたという人は本当に映画好きとしか言えないですね。

数が多いというのもありますが、モノクロの作品が多いので、そもそもいまの人がどれぐらいモノクロ映画を見ているか…

かくいう自分も今回挙げた作品はほとんどまだ見ていないものばかり。モノクロ映画や古い作品は定期的に見るのですが、今回のものは見事に見た作品群には入っていませんでした。

それぞれの作品を見てから改めて『ラ・ラ・ランド』を見てみると自分の中での評価が変わるかも、とふと思ったりします。

最後に、本作のラストシーンですが、後味が悪いと感じる人もいるようです。

個人的には後味が悪いと感じず、「あー、こんな感じに持ってきたのね」という感じに見ていましたが。というか、後味の悪い作品だったら、もっとすごいのが他にあるので。

ネタバレが過ぎるのでここでは書きませんが、ハッピーエンドを期待するならその期待にはそぐわないラストになっているということだけ予め伝えておきます。

この記事を書いた人
タカノツメ

タカノツメ

週末は映画を観て過ごす30代半ばの独身男子。観たい映画があれば映画館にGO!なければ週末DVDで過去作を観ています。吹き替え、邦画は観ない派。ホラーは嫌い、他は基本ジャンル不問。
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