最近、ネットはもちろん、雑誌やテレビ、あらゆるところでビットコインの名前を耳にするようになってきました。
ただ、現状生活に根付いているわけでもないし、ビットコインを持ってるよ!という知人・友人がいるという方もあまりいないかもしれません。
ですが、ビットコインはもちろんのこと、仮想通貨の名前は今後さらに耳にする機会が増えてくるのは間違いありません。
今回はビットコインや仮想通貨について、気まぐれライタータカノツメが解説します。
ビットコインってなに?
まず、ビットコインですが、仮想”通貨”というぐらいですから、何となく円やドルみたいなものである、というぐらいの認識はほとんどの方が持っていると思います。
とはいえ、じゃあそれがなにか、と言われると途端にクエッションマークが飛び交う人が多いでしょう。
ものすごくシンプルに伝えると、ビットコインは実体を持たないデジタル通貨である、ということです。
つまり、データのみで存在している通貨で、一万円札や500円玉のように手に取ることができません。

また、たとえば日本のお金(銀行券・貨幣)は日本銀行(日銀)に管理されていますが、ビットコインは特定の管理者を持っていません。
そのため、どの国にも属さない「国際通貨」であり、どの国でも同等の価値を持つといった特徴があります。
そんなことを言われてもよくわからないと思うので、基本的なところから順番に解説していきます。どうしても小難しい話が絡んでくるものではありますが、できるだけわかりやすく書いていきます。
フィンテックとブロックチェーンとビットコイン
ビットコインを語る上でフィンテックとブロックチェーン技術は切っても切り離すことができません。
フィンテック(FinTech)はファイナンス(Finance)とテクノロジー(Technology)の2つ単語を組み合わせた造語です。
日本ではここ2、3年で耳にする機会が増えてきましたが、アメリカにおいては2003年にアメリカの業界紙『アメリカン・バンカー(American Banker)』が「Fintech 100」と題する業界番付を発表しているように、10年以上前にその言葉は生まれています。
スマホでクレジットカード決済ができるApple Payや楽天ペイ、自動で家計簿をつけることができるクラウド家計簿、資産運用を人間に変わって行ってくれるAI(人工知能)などがまさにそれで、今後ますますサービスが増え、我々の生活に根付いていくでしょう。
ビットコインを始めとした仮想通貨もフィンテックの代表格と言えます。
ビットコインはサトシ・ナカモト (Satoshi Nakamoto) を名乗る人物によって投稿された論文(Bitcoin : A Peer-to-Peer Electronic Cash System)をもとに、開発が進められました。
もの凄く簡単に言ってしまうと、「金融機関などの第三者を通さず、2者が直接低コストでオンライン取引できる電子マネー」のアイデアを発表したのがこの論文です。
これを見た世界中のプログラマーたちがこれは面白い!とこぞって開発を始めて誕生したのがビットコインです。
今でこそ資産価値がありますが、最初は論文に賛同したプログラマーたちが、実現したら面白いよね、と遊び感覚でやっていた、という感じです。
ビットコインは第三者を通さない、つまり管理する者がいないので偽造や二重使用などの問題点が挙げられましたが、管理サーバーを置かずにP2P(Peer to Peer・ピア・ツー・ピア)を採用することでこの問題点を打破しました。
通常、銀行はデータセンターにサーバーを置いているとされていますが、そこをハッキングされたりしたら、データを書き換えたりお金を送金したりといったことができてしまいます。
もちろん、安全性のために強固なセキュリティを行っているので、そう簡単ではありませんが。
一方で、ビットコインが採用しているP2Pは相互に直接データを接続して送信する方式です。
身近な代表例で言うと、Skype(スカイプ)がまさにP2P方式です。
P2Pを採用しているため、中央にサーバーがなく、サーバー攻撃などを受けるリスクがないわけです。

また、すべての取引履歴をすべて公開することで改ざんが極めて難しい状況を作り出すことに成功しました。
利用者全員がビットコインの取引を相互監視しているので、簡単に不正を見つけられる状態にある、ということです。
ビットコインにおいてもう一つ重要なのがブロックチェーンです。
ビットコインで取引する場合、すぐに送金・受取が行われるわけではなく、一度取引プールというものに置かれます。その支払いちょっと待ってね、と待機させられるのです。
この取引履歴は約10分ごとにひとつのブロックにまとめられ、一括して承認する仕組みになっています。
たとえば、1~100はAブロックに、Aブロックに入れなかった101~200はBブロックに入れられ、まとめて処理される、ということです。
新たに承認されたブロックは承認済みのブロックを一続きにした一本のチェーンの最後尾にくっつけられます。このように過去のビットコインの取引データが鎖のように繋がっているからブロックチェーンというわけです。
2017年6月現在のブロック総数は約47万になっています。
これだけで、いかに多くの取引が成されているかがわかるかと思います。

ビットコインの受け取りにはウォレットと呼ばれるものが必要になります。
このウォレットには一人一人違うアドレスが割り当てられており、ビットコインを送る側は相手のウォレットアドレスを入力することで特定の相手にビットコインを送ることができます。

※操作画像はBlockchainアプリ「Bitcoin Wallet」2017年6月現在のものです。

現金(紙幣・硬貨)や電子マネーとなにが違う?
ビットコインを始めとした仮想通貨は、実体を持たないデジタル通貨であると最初の方で解説しましたが、お金としての価値として見た場合、現金や電子マネーとどういった違いがあるのでしょうか。
まず、現金(紙幣・硬貨)。
手に取ることができるかどうかは大きな違いですが、それ以外にもいくつか違いがあります。
ひとつは先ほども書いたようにビットコインは国の中央銀行など、特定の管理者がいないといった点があります。
通常、紙幣や硬貨は国の中央銀行が発行・管理をしています
(アメリカのドル、EUのユーロなどは厳密には違いますが、ここでは割愛します)。
それらはそれぞれの国でお金として認められているからこそ、物品を購入したり、さまざまなサービスを受ける際に、対価として支払うという行為が成立しているわけです。
逆に言うと、認められていない場所ではそれはお金として利用することができません。
日本で中国の人民元やロシアルーブルを支払い時に出されても、国内でお金として認められていないから物品の購入などはできません。受け取る側が了承するなら、もちろん話は別ですが、さすがにほぼ皆無でしょう。
このお金として認められているかどうか、というのが非常に重要です。
ビットコインはどの国でも使えるといった特徴があります。

もちろん、販売・サービスを提供する側がビットコインでの支払いを認めているのは大前提ですが、その条件さえクリアしていれば、ビットコインひとつで世界中のどこでも買い物やサービスを受けることが可能です。
これは、ビットコインが特定の国に管理された通貨ではなく、国境なき国際通貨であり、世界中の人がビットコインは通貨であると認めているからこそ成立しています。
EU加盟国であれば国が違ってもユーロという共通のお金で買い物ができる、というのがイメージとしては分かりやすいかもしれません。
これにより、円をドルに換えるなど、行く国で使える通貨に交換する手間や手数料も掛かりません。
デジタル通貨、という点を見ると電子マネーとの違いがよくわからない、という意見もあると思います。
まず電子マネーですが、「先払い(プリペイド)方式」にせよ「後払い(ポストペイド)方式」にせよ、共通しているのは専用端末にICカードや専用アプリをインストールしたスマホをかざす必要があります。身近なものでいうと、Suicaなどですね。
一方、ビットコインは相手のウォレットアドレスに送金をしたら取引成立がします。
また、電子マネーは日頃からSuicaなどを使っていると分かると思いますが、チャージ(入金)は円を電子マネーに変換する行為です。
チャージした円が実体を持たなくなり、数値化(電子化)したものが電子マネーです。
紙幣や硬貨のような実体があるかどうかの違いがあるだけで、電子マネーは円である、ということを忘れてはいけません。
そう考えると先ほどの日本国内で海外の通貨が使えない話とは逆で、海外に行って円で支払いできるかというと、それは無理な話なので、電子マネーは国内でしか使えないものである、と言えます。

その点、ビットコインの場合は国際通貨なので、支払いを認めているところであれば、世界中のどこでも使えます。
ビットコインが国際通貨というのは何度も言っているので耳にタコだと思いますが、これは電子マネーとの違いとして外せません。
最大の違いは流動性でしょう。
電子マネーの場合、10,000円チャージしたなら10,000円分の価値でしかありませんが、ビットコインの場合は常に価格が変動しているので、今日は1BTC(BTCはビットコインの単位。1ビットコイン)が10,000円だったのに、次の日には11,000円になっているということも起こるのです(逆に、10,000円が9,000円になるということもあります)。
ビットコインの価値はどれぐらい?
先ほど、1BTCが10,000円だったら、と例を挙げましたが、これは電子マネーの例と合わせただけで、実際にはもっと高いです。
2016年1月1日時点では1BTC 52,460円(高値)でしたが、1年後の2017年1月1日には1BTC 117,345円(高値)、さらにたった4ヶ月後の5月には過去最高値の1BTC 337,472円をつけました。
その後、一度22万円台後半まで下落しましたが、これを見て分かる通り、ビットコインの価値は日に日に上がっていると言えます。

このような状況からも、ビットコインは通貨としての価値を認められていることが容易に見て取れますし、今後ますます世界中で決済できる店舗やサービスは増えていくでしょう。
ビットコインが今後どこまで上がるかはもちろん、その時になってみないと分かりませんが、Xapo(ビットコインで決済ができるデビットカード)のウェンセス・カサーレス(Wences Casares)CEOが10年でビットコインは1BTC 100万ドル(1ドル100円換算で1億円)に到達するだろうと発言したり、そこまでいかなくてもFacebookの影の創業者、ウィンクルボス(Winklevoss)兄弟は1BTC 4万ドル(1ドル100円換算で400万円)になるという強気な発言をしている人もいます。
もう少し身近な人で言えば、ホリエモンこと堀江貴文氏もビットコインを始めとした仮想通貨には可能性を感じている発言を何度もしています。
2017年6月1日にはビットコインは時価総額4兆4,900億円を突破しています。

ビットコインの買い方は?
2016年1月時点では1BTC 52,335円だったのに、1年後の2017年1月には1BTC 116,761円とたった1年で2倍に。2030年には1BTCが数百万円を超えてくる。
時価総額が4兆円超え…
そんな話を聞くと、ビットコインは買うべきかどうか!? ということを考える方も少なくないはず。
その前に、まず1BTC が20万円とか言われても買えないよ!という声が聞こえてきそうですが、その点は安心してください。
ビットコインは小数点以下8桁まで単位としてあります。
つまり、最少は0.00000001BTCになります。
1BTCが20万円だとした場合、0.002円が最少。たとえ、1BTC が1,000万円になっても、最少0.1円から買えることになります。
ちなみに、最少の単位は1satoshiです(1satoshi = 0.00000001BTC)。これはビットコインの生みの親であるサトシ・ナカモト氏から名づけられています。
余談ついでに書くと、このサトシ・ナカモト氏はいかにも日本人の名前ですが、国籍、年齢、性別すべてが不明です。
買い方ですが、ビットコインは円をドルに換金するように銀行や外貨両替専門店に行って簡単に交換!というわけにはいきません。
将来的にはそういうことも可能になるかもしれませんが、現状はビットコインを取り扱っているサイト(ビットコイン販売所)に登録して購入をする必要があります。
株やFXのように証券口座を開設するのが一番近いイメージです。
海外では世界最大の取引量を誇るBTC-EやBitstamp、BTC Chinaなどは2011年に設立されています。
日本でも実は2010年にマウントゴックス(Mt.GOX)という交換所が誕生していましたが、現在、こちらはその姿を消しています。
現在、ビットコインを買うなら、Bitflyer(ビットフライヤー。以下、カタカナにて表記)がオススメです。非常にシンプルですし、三井住友海上火災保険と共同でサイバー保険を開発しているといったように、利用者を守る体制を整えています。
もちろん、私タカノツメもビットフライヤーユーザーです。

2017年6月現在、TVCMをバンバン打っているので、なんとなく名前は聞いたことがあるという人も増えているのではないでしょうか。
高齢者まっただ中のタカノツメの両親もそのCMを見て、最近ビットコインって耳にするけど…なんていうぐらいです。
ビットフライヤーの登録が無事完了すると、販売所からビットコインを買うことができます。
ビットフライヤーの場合、「取引所」と「販売所」があるので、ビットコインを買う場合は「販売所」を選択して購入してください。

分かりやすく言えば、「販売所」は外貨交換、「取引所」はFXと同じ為替売買です。
そもそも、ビットコインは買うべきか
ビットコインがどういうものか、そしてどこで買えるかというのはここまでの説明で分かっていただけたと思いますが、そもそもビットコインを買うべきかどうか、というところですよね。
結論から言ってしまうと、どちらでもいい!と個人的には考えています。
というのも、現在日本国内でビットコインで支払いできる店舗やECサイトはまだまだ限られているので、今すぐ買ったところで決済には使えません。
ただ、やはり買えるなら買っておくべきだと思います。
買った方がいいのか買わなくてもいいのかハッキリせんかい!とどつかれそうですが…
とりあえず、私自身は迷わず買いました(当時は1BTC 86,000円ぐらいだったので、いまより断然買いやすかった)。
買った方がいい理由は、すでに話にも出ていたように、将来性です。
現状はほんの数日で1BTCが数万円の値動きをしているので、短期で利益を狙いにいくことも十分に可能です。
ただ、それは資金的に余裕があり、かつトレードの知識がある人向けのやり方です。実際、最近、仮想通貨市場には多くのトレーダーが参入しています。
ただ、オススメしたいのは短期ではなく中長期での投資です。
今後、ビットコインがどこまで上がるか、あるいは下がってしまうかは誰もわかりませんが、10年程度で1BTCが数百万円を超えるという見方をしている投資家がいるように、ただ持っておくだけでも価値が上がる可能性があるわけです。
現在の1BTC 20~30万円すら、数年後に見たら「あの時に買っておけばよかった…」と思えてしまうぐらい安い価格になっていることは十分に考えられます。
これから値上がりするであろう土地を買ったり、これから成長するかもしれない企業の株を買うのと感覚は似ています。
未来の成長への投資という部分を考えると、他の投資と比べると利益が出る可能性が高いと言えます。
ただ、とくにこういった新しい市場は値動きが激しくなるものです。
そのため、買った翌日に下落する可能性も当然あります。そういったことからも、ビットコインを買う場合は余剰資金で買うことをオススメします。
ビットコインの取引(Bitcoin FX)ではなく販売所で購入したほうがいいというのも、ここに関係しています。
コインを購入する(現物取引と言います)場合、手持ちの円を同額のビットコインに換えるだけなので、たとえビットコインの価値が下がったとしても、とくに損することはありません(厳密には価値としては落ちているので、損していますが)。
1ドル100円の時に10,000円分(100ドル)交換したとして、90円になったといっても100ドルは100ドルですし、とくに下がった値幅分、借金のように負債を抱えることはありませんよね。それと同じです。
外貨預金と比べてみる
上記の部分は外貨預金と感覚が近いです。
外貨預金の場合、例えば100万円なら100万円分米ドルに換え、期間中にスタートした金額より下がれば評価損が発生しますし、逆に上がれば評価益が発生します。
最終的に満期で上がっていたら差額が利益となりますし、下がっていたら損失となります。
大きな違いとしては、外貨預金には満期があるということと、金利の考え方です。
一方で、ビットコインは満期がないので購入時より上がるまで保有し続けることができます。
変動リスクがあるのはどちらも共通です。
| 保有期間 | 金利 |
外貨預金 | 満期あり | あり(銀行や契約プランによって金利は変わります) |
ビットコイン(現物) | なし | なし |
ちなみに、外貨預金の場合、銀行やプランにもよりますが、実際にはあまり利益は出ません。
例えば、三井住友銀行の「パーソナル外貨定期預金(10万米ドル相当額以上の標準金利)」でニュージーランドドルで1年間預けたとしても、たった年率1.050%です。
10万米ドル相当額なので、約1,000万円を預け入れるというかなりハードルの高い設定でもこの金利です。
10万5,000円しか増えません。
もう少し現実的な数字で見ると、100万円相当額をニュージーランドドルで1年間預けた場合、たったの9,500円しか増えません。
1年間で9,500円も増えたら幸せ!という方も中にはいると思いますがここから税金(個人:20.315% 法人:15.315%)やら手数料やら引かれ、なおかつ換金時の差(三井住友銀行の場合、米ドルであれば1米ドルあたり2円)があるので、必然的に不利な状態になります。
上記の米ドルの場合は換金時の相場価格が1ドル100円だとしたら、手元に戻ってくる分は1ドル98円で計算されるということです。
差額の2円はただお金を預かっていただけの三井住友銀行の懐に入るというわけです。
スタート時よりレートが上にあればプラスになるかというとそう単純ではないのが外貨預金です。
そのため、マイナスでハイ終了。何のために預けたのか、という結末も十分にあり得ます。

FXと比べてみる
一方でビットコインの取引(Bitcoin FX。先物取引といいます)の場合、運用資金を下回った場合、それは負債となり、追加で入金する必要が出てきます。
とくにレバレッジといい、運用資金よりも多くのビットコインを買えてしまうので、そのリスクは上がります(証券口座にもよりますが、資金の15~20倍買えます)。
買った時よりも値段が上がれば利益になるという考え方はどちらも一緒ですが、現物として持つほうが格段にリスクが低いというわけです。
Bitcoin FXと通常のFXとの違いは仮想通貨がトレード対象になっているかどうか、金利が付くかどうかがあります。
FXは売買の損益以外に通貨間の金利差で発生するスワップ金利というものがあります。
金利が高い通貨を保有すればその差分の利子が毎日もらえ、逆に金利が低い通貨を保有すれば逆に毎日差分の利子を払わなければならない、というFX特有の仕組みです。
とくに円の場合は金利が低いので、円を軸にした通貨ペア(クロス円)を買っていれば、大抵このスワップ金利が毎日チャリンチャリンと入ってきます。
とくに人気な通貨ペアにトルコリラ円がありますが、2017年1月時点でトルコは政策金利8.00%、日本は0.10%なので、金利差が7.90%もあります。
各証券会社毎に設定しているスワップ金利が異なるので一概にいくらとは言えませんが、10万通貨(300万円相当額)あたりで1日800~1,000円前後が毎日証券口座に勝手に振り込まれていきます。
外貨預金との大きな違いは満期がないという点で、含み益が出たら途中で売ることも可能ですし、マイナスになったらそのまま保有し続けてスワップ金利だけ受け取るということも可能です。
ただし、運用資金を下回った場合は強制ロスカット(資金不足になると、強制的に保有しているポジションが決済されること)になります。
強制ロスカットのルール(パーセンテージ)は証券会社ごとに異なるので、事前に確認は必要です。
また、金利差が高い通貨(トルコから見たら円の金利は低い)をショート(売り)ポジションで持った場合、逆に金利差分を払わなければいけないので日々マイナスになる点に注意しなければなりません。
ちなみに、トルコリラ円の場合「10万通貨(300万円相当額)あたりで1日800~1,000円前後が毎日証券口座に勝手に振り込まれていきます」と毎日勝手にお昼代ぐらい稼げる!みたいな夢のある書き方をしましたが、10万通貨というと1円値下がりするだけでマイナス10万円の含み損が発生するので、資金的な余裕が必要です。
1日大体20~50pips(ピップス)程度(10万通貨であれば、2万円~5万円)の値動きなので、資金に余裕があればあたふたする必要はありませんが、メンタル的に弱い方は日々増えていくスワップポイントの喜びよりもマイナスが増えている方にメンタルがやられてしまうので、そういう方にはオススメしません。
では、Bitcoin FXはFXのようにスワップ金利がもらえるかどうか、です。
改めて振り返ってみると、先ほどの外貨預金の表で現物(円をドルに換えるのと同じイメージ)では金利は「なし」と書きましたが、先物(FX)の場合はどうでしょうか。
結論から言うと、スワップポイントと呼ばれるものが存在しています。
ビットフライヤーのビットコインFX『Lightning FX』では、ロング(買い)、ショート(売り)ポジション、どちらでも0.04% の支払 / 日が発生します。
FXとの大きな違いは買いでも売りでもスワップポイントを支払わなければいけない、ということです。要するに、スワップポイントという名の維持費が掛かるということです。
つまり、FXのスワップ金利のように保有していればプラスという仕組みはない、ということになります。
このスワップポイントはロールオーバー(ポジションを翌日まで持ち続けて取引すること)する際に発生します。
つまり、0時0分0秒になった時点で保有ポジションの0.04%の支払いが発生する、ということです。
10万円分だとしたら1日40円、長期保有する場合、たとえば10日間持ち続けたとしたら400円スワップポイントとして支払わなければならない、ということになります。
つまり、売買による運用益(キャピタルゲイン)を狙わず、値上がりを見越して長期保有することを目的としているのであれば、ビットコインFXではなく現物で保有し続けた方が金利が掛からないので良いと言えます。
また、逆にもしかしたら下がるかも…堅実にお金を増やしていきたいという方は、FXでスワップ金利狙いがいいといえます。
ビットコインを買うための余剰資金の考え方
改めてになりますが、ビットコインは必ず余剰証拠金で買うようにしましょう。
お金の考え方としては、
【絶対に手をつけてはいけない】
・毎月必ず必要になるお金(光熱費、家賃、など)
・将来的に必ず必要になるお金(子どもの学費、結婚式の費用、など)
【調整ができるもの】
・食費(外食を減らす、1食あたりの材料費を削る、など)
・光熱費(クーラーを使わずに窓を開ける、など)
・趣味・娯楽(たばこの本数を減らす、飲酒を控える、ゲームの課金をやめる、など)
といったように、絶対に手をつけてはいけないお金は確保し、それ以外は節約することで余剰資金を作ることができます。
毎月の支払い後に残った分、あるいはその一部をビットコインの購入にあてる、といった考え方です。
節約大全は節約ネタはお手の物なので、なかなかお金にゆとりがない!という方は参考にしてみてください。
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カンタンにできる仕分け封筒貯金術
毎月5,000円浮かせる!食費の削り方
また、ビットフライヤーの口座を開設すると、買い物やサービスの利用をすることでポイントの代わりにビットコインがもらえるサービスもあります。
私も楽天でなにかを買う場合はビットフライヤー経由で購入しています。
個人的には楽天でしか使えない楽天ポイントよりビットコインの方が魅力的なので(でも、意外と使う機会自体がないという)。
仮想通貨は突如として消えることはない?
買い方や購入資金のねん出方法がわかったけど、ビットコインが消滅することがないのかどうか、というのも気になりますよね。
なにしろ「デジタル通貨」で紙幣などのように手に取ることができないものですから。
とくにウォレットがスマホアプリとなると、機種変更の際にデータが消えたり、スマホが壊れた時に復元できなくなるのでは!? という心配もありますよね。

まず、今回紹介しているビットフライヤーはスマホアプリでの接続もできますが、PCからもログインが可能です。
また、スマホ端末でビットコインのデータを記録しているわけではなく、ビットフライヤーのサーバーで管理されているので、万が一スマホが壊れた場合でも購入したビットコインがなくなることはありません。
また、最後の最後に改めて言うと、管理者がいないというのも大きいです。
お金ではなくポイントで考えると分かりやすいです。
例えば、楽天ポイントやTポイントなどがお金の代わりに使えるポイントの代表格ですが、運営者(管理者)次第である日突然ポイントを無効にすることが可能です。
また、ポイント2倍というのはプラスであるにしても価値を操作している代表的な例ですし、逆に「いままでは100円で1ポイントだったところ1,000円で1ポイントにする」とか「1ポイント1円だったけど10ポイント1円にする」といった操作がいとも簡単にできてしまうわけです。
管理者がいないということは、誰かが意図的に価格を操作することができない、ということです。
また、ビットコインはデジタル通貨ですが、管理する中央サーバーがないので、誰かがハッキングをして、価格を書き換えるといったことも不可能です。
仮にそれを実現しようとした場合、世界のパソコンすべてをコンマ1秒も違わずに止め、また異変があったと気づかれないようにコンマ1秒も違わずに再稼働させる必要があるので、100%不可能です。
ただし、ビットフライヤーなどの販売所がハッキングされ、管理しているビットコインが盗み出されるというリスクは現実的にあります。
有名な話だとマウントゴックス(Mt.GOX)事件が挙げられます。
この事件はマウントゴックスの元社長マルク・カルプレス氏が横領したので、厳密にハッキングというべきかということはありますが、管理会社のセキュリティが甘かったことによって生じました。
盗み出したのは85万BTC。当時、2014年2月の価格で470億円分(1BTC = 550ドル前後)のビットコインを盗み出したのです。
マウントゴックスは事実上日本で一番最初にできたビットコイン取引所だが、現在は破綻しているといった背景にはこういった事件があります。
このように、内部犯行やハッキングのリスクはあるので、万が一のとき保証がどうなっているかはもちろんのこと、自分自身で二重認証の設定を必ずするなど徹底するようにしましょう。
ビットコインがどのように評価されていき、どうやって世界に広がりを見せていくかはこれからの話ではありますが、大きな可能性を秘めているのは確かです。
個人的には宝くじを買うのであれば、その分をビットコインに入れた方がいいと思っているという意見を添えて、今回の記事は締めたいと思います。
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