病院を受診する際、おくすり手帳を持参していますか?
私は約6年前(H24年頃)に病院を受診した時、立ち寄った薬局さんで「おくすり手帳を作りますか?」と言われ、せっかくだからと思って作って頂きました。
作った当初はあまり必要性を感じていませんでしたが、今では必ずバッグの中に入っているアイテムのひとつ。
また自分自身はおくすり手帳を作っていなくても、子どもの分はある!という方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は【おくすり手帳を持って行くと安くなる】という事実、ご存知でしょうか?
正直に言うと、私は恥ずかしながら最近知りました…。
なので今回はおくすり手帳を持っていることで受けられるメリットを、私自身も勉強しながらたっぷりと掲載したいと思います。
持っている方も持っていないという方も、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
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そもそも、おくすり手帳って何なの?
(↑息子たちのおくすり手帳)
おくすり手帳のメリットを勉強する前に、基本中の基本をおさらいしておきましょう。
おくすり手帳とは簡単に言うと、【いつ・どこで・どういった薬を処方してもらった】という情報を記録しておくための手帳です。
※各薬局にて申請すれば無料でもらうことができます。
院外処方の場合は、病院でもらった処方箋を薬局に持って行き、薬局で薬を出してもらうという流れになりますよね。
薬局で薬をもらう時に、処方された薬の正確な情報や、用法、用量などを手帳に記録してもらうようになっています。
おくすり手帳を持参して病院を受診することで、医師や薬剤師と薬の情報を共有することができます。
体と薬の飲み合わせを確認をしてもらったり、重複などを防ぐことができるんですね。
おくすり手帳のメリット・デメリット
それでは、おくすり手帳を持っていることで起こるメリット・デメリットについて見ていきましょう。
メリット
薬の飲み合わせの確認や重複を防げる
先ほどもお伝えしましたが、おくすり手帳に正確な薬の情報があることで薬の飲み合わせの確認を医師や薬剤師にしてもらえたり、薬の処方の重複を防ぐこともできます。
特に複数の医療機関を受診していたり、持病があって服用している薬がある人にはとても便利ですね。
薬の副作用やアレルギーなどの記載も
過去に薬を飲んで副作用が出たり、アレルギー反応を起こしたりした場合、そういった情報もおくすり手帳に記載しておくと良いでしょう。
こういった情報を医師と共有できれば、今後そういった薬を処方されることがなくなるので安心できますよね。
子供のいる家庭で活躍
子供病気になり病院を受診する際、主に面倒を見ているママが必ず病院に連れて行けるとは限りません。
ママが仕事を抜け出せない!なんていう時には、代わりにパパやおじいちゃんおばあちゃんが連れて行くことになるかも。
そんな時におくすり手帳を持っていれば、今まで飲んだ薬の情報をみんなで共有できるので安心ですよね。
また、体重によって薬の量は変わってきます。
そのため、必ず病院を受診する際は「体重何キロ?」と聞かれたり、体重を測るように言われたりします。
体重を常に把握しておけるように、病院で測った体重を記載しておくと便利ですよ。
ただし、小さいうちは大きくなるスピードも早いので、変わる度に記載し直しましょう。
災害などの緊急時に役立つ
予期せぬ災害が起こった時に、おくすり手帳を持っていれば薬に関する情報を周りの人が正確に知ることができます。
東日本大震災の時に、おくすり手帳が活躍したんだそうですよ。
被災者の方の手持ちの薬がなくなったときに、口頭だけで「こんな薬を飲んでいて…」と説明されるだけでは、正しい薬をすぐに渡すことは確かに困難ですよね。
おくすり手帳がある人にはスムーズに薬を手渡すことができた、という話が実際にあるようなので、災害時の避難グッズの中におくすり手帳のコピーを入れておくといいかもしれません。
他にも旅行先など、かかりつけの病院や薬局が近くにない場合に何かあった時にも役に立ちますね。
おくすり手帳を持っていると安くなる
冒頭でもお伝えしていますが、実はおくすり手帳を持って行くことで少しだけ料金が安くなるんです。
その金額というのはほんの数十円ですが、それでも何回も受診をすれば大きな節約になりますよね。
この詳細については、次の見出しにてお伝えします。
デメリット
煩わしい
おくすり手帳を持っていない人に話を聞くと、大抵の人が「煩わしい」「面倒」と言います。
確かに、おくすり手帳を毎回受診時に持って行く・または常に持ち歩くとなると、小さな手帳とは言え煩わしいと思う人も多いようです。
個人情報が心配…
おくすり手帳には、受診している病院や既往歴など、様々な個人情報が記載されていますね。
ですので、もし万が一紛失した時のことを考えると不安…と感じる人もいるみたいです。
デメリットを解決してくれるアプリ
先ほど紹介したおくすり手帳のデメリット。
しかし、それを解決する方法もあるんです。
それはおくすり手帳アプリを活用することです!
これを利用すればおくすり手帳を忘れた時にも安心だし、毎回持ち歩く必要もありません。
すでに持っているおくすり手帳と併用したり、アプリだけを利用するという手もあります。
中でもオススメなのはヨヤクスリやeお薬手帳といったアプリ。
紙のおくすり手帳と同じ役割を果たしてくれることはもちろんのこと、アプリならではの機能・メリットもあります。
例えば…
緊急時に役に立つ
実際に災害が起きていざ避難する、となった時、おくすり手帳を持ち出すことができない場合もあります。
そんな中でも今や私たちの生活の必需品となっているスマートフォンは、たくさんの方が避難する際に持ち出すでしょう。
生活の必需品となっているスマートフォンの中に薬の情報が入っていると、いざという時に安心ですよね。
最近では色んなおくすり手帳アプリが普及しているので、自分にあったアプリがきっと見つかりますよ。
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家族全員分の記録ができる
eおくすり手帳では一つのアプリで家族全員分の薬の情報を入れることができるんです。
紙のおくすり手帳では叶わなかったことですね。
飲み忘れ防止アラーム
スマートフォンで使えるので、飲み忘れ防止アラームを設定することも可能。
これなら服薬管理もばっちりですね。
おくすり手帳を持っていると安くなる理由
メリットの見出しの中で挙げましたが、おくすり手帳を持っていると少しだけ払うお金が安くなるんです。
それはどうしてなのか?詳しく見ていきましょう!
おくすり手帳を持参するだけで安くなるって本当?
その秘密は、『薬剤服用歴管理指導料』というものの中にあります。
まず薬代というのは『調剤技術料』、『薬剤料』、『薬学管理料』、そして『特定保険医療材料料』というもので構成されていて、それぞれの点数制で薬代が決まります。
この4つのうちの『薬学管理料』というものの中に、『薬剤服用歴管理指導料』という項目があるんですね。
…なんだか少し難しい話になってしまいましたが、要するに【おくすり手帳を持っている・持っていない】に関わってくるのがこの『薬剤服用歴管理指導料』なんです。
おくすり手帳を持って毎回同じ薬局に行くと『薬剤服用歴管理指導料』の点数が下がるため、少し料金が安くなります。
逆に持たずに行くと逆に点数が少し上がるため料金が高くなる、ということなのです。
↑こちらは私が実際に病院を受診し、薬局でもらった領収書です。
おくすり手帳を持参していたので、赤い丸印がついている『薬学管理料』が38点になっています。
38点になっていれば、少し安くなっているということです。
逆に50点の場合は、少し高くなってしまっています。
実際に支払う金額は保険の負担によって変わってきますが、3割負担でしたらおよそ40円の差となります。
たった約40円なんて少ない!と思われるかもしれませんが年間で考えると結構な金額になりますよね?!
やはりおくすり手帳は、持っていて損はないと思います。
ただし持参しても持っていない料金と同じになることも
ここで気を付けておきたいのが、おくすり手帳を持って行ったのに安くならなかった、という時があるんです。
6ヶ月以内に同じ薬局を利用しなかった場合
6ヶ月以上同じ薬局を利用しなかった場合や、6ヶ月以内であっても別の薬局を利用した場合には、おくすり手帳を持っていない時と同じ負担額になります。
薬局によっては6ヶ月以内でも安くならないことも
チェーン展開している大きな薬局(ドラッグストア内にある薬局)や、大型門前薬局(病院の近くにある薬局で、主にその病院の処方箋を受付ている薬局)などでは、6ヶ月以内におくすり手帳を持参して行ったにも関わらず、安くならなかった…という場合もあります。
少しでも薬代の費用を抑えるなら
ここで、今までお伝えしたことを簡単にまとめてみますね。
少しでも薬代の費用を抑えたいなら…
■ おくすり手帳を持っていること
■ 複数の病院にかかった場合も、なるべく同じ薬局を利用すること(6ヶ月以内に同じ薬局を再訪すること)
■ 薬局によって料金が違うため、大手チェーンの薬局や大型門前薬局などよりも地域の薬局にかかりつけを持つこと
以上です。
これを守っていれば毎回数十円の費用を抑えることができます。
かかりつけ薬剤師制度について
皆さんは『かかりつけ薬剤師制度』というものをご存知でしょうか?
これは、自分が信頼している薬剤師を使命し、複数の病院で処方してもらった薬をその薬剤師に一元管理してもらう、というもの。
24時間対応してもらうことができたり、同じ人に薬についての相談ができるのでとても安心ですよね。
しかし実はこれを利用すると、少しだけ料金が上がるようになっています。
おくすり手帳を持っているか、持っていないかで変わる『薬学管理料』の38点や50点、といった点数が0になる変わりに、『かかりつけ薬剤師指導料』というものが70点、加算されるんです。
これもまた数十円の差となるわけですが、よく複数の病院にかかる人や服用している薬が多い人などは安心できる制度だと思います。
おくすり手帳を利用している人は特に、こういった制度があるということを知っておいてもいいかもしれませんね。
まとめ
まさかおくすり手帳を持って同じ薬局を利用するだけで安くなるなんて、驚きですよね。
薬代の料金に点数があって、おくすり手帳の有無でその点数が変わるなんて思いもしませんでした。
我が家でも私をはじめ子どもが病気やケガをした時に皮膚科や耳鼻科や、内科など複数の病院を走り回っていますが、薬局を同じにするだけでこんなメリットがあったとは…。
これからはこういった点にも気を付けてお薬をもらいに行こうと思います!
そして、おくすり手帳の情報も今一度しっかり確認しておきたいですね。