仮想通貨に何が起こったの?節約主婦が今一番知りたい仮想通貨のトラブルの真相とこれから

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先日電車に乗っていると、隣に座っているご婦人2人が大きな声で話をしていました。
聞くつもりはなかったのですが、自然に聞こえてくるその内容は世間で注目されている「仮想通貨」だったので、少し聞き耳を立てて聞いていたのです。

店員
「ねぇねぇ今、ビットコインとかが大儲けできるみたいで、私の友達のご主人も100万円も儲けたそうよ!」
店員
「私もテレビで見たわ!なんだかお金じゃなく、コンピュータで管理する仮想通貨って言うそうよ」
店員
「私も主人に聞いてみたのだけど…よく解らないって相手にされなかったのよ」
店員
「そんなに儲かるのなら私もやってみようかしら…奥さんも一緒にやらない?」
店員
「でもテレビでは何やらに盗まれたとか?暴落したとか?騒いでいたけど大丈夫かしらねぇ?」
店員
「私達はやっぱり節約してヘソクリを貯めるのが一番よ!」

聞いていて笑いそうになりましたが、話している内容に大きな間違いはありませんね。
そこで節約主婦が気になって仕方がない「仮想通貨」の現状と、これからの考え方を考えてみましょう。

現在起きている仮想通貨の問題を簡単に紹介しましょう

仮想通貨についての説明はさまざまなネット記事で紹介されており、この「節約大全」でもすでに紹介されています。



そこで今回は基礎を無視して現在起きている状況について考察してみたいのですが、それでも仮想通貨が理解できない人は、簡単な説明も行いますのでとりあえず読み進んで下さいね。

それでは現在の仮想通貨で起きている問題について説明します。
仮想通貨は将来性のある通貨として注目されていますが、現在大きく分けて2つの問題が指摘されています。

■ 通貨価値(為替)の変動が激しい
■ ハッカーによる盗難が発生している

仮想通貨を完全な通貨と考えるかは問題が残っていますが、通貨価値の変動が日々激しく動いており、それにより「大きな利益」だけでなく「大きな損失」を生んでいます。
またハッカーと呼ばれる個人や集団が仮想通貨取引会社のコンピュータに入り込み、データを盗むことで多額の仮想通貨が盗まれる事件が起きているのです。

通貨の価値は発行する国の信用で決まるのが本来の形

本来通貨とは国の中央銀行が発行するもので、日本では日本銀行が「日本銀行券」として「円:¥」を発行しています。
同じくアメリカは「ドル:$」、EUは「ユーロ:€」を各中央銀行が発行することで、経済のツールとして通貨が使用されています。

それでは各国通貨の価値はどのように決められているのでしょうか?
それは為替市場と呼ばれる各銀行間の取引で決められており、その根拠は各国の「経済状況」や「内政状態」など国の信用度によって上下することになります。

例えばユーロでは「ギリシャ危機」や「イギリスの離脱」などの問題が発生した時に、大きく価値が下がりました。
これはEU内の内政状態が悪化したことで、それによって通貨としての貨幣価値も下がりました。
またアメリカの「リーマンショック」では、ドルが大きく値を下げたことも記憶に新しいものですよね。

本来通貨の価値はこのように発行している国の状態(信用度)で決まることが多いのですが、仮想通貨には発行する母体の国がありません。
そうなると仮想通貨は周りに影響されない安定した通貨のはずなのに、なぜ為替変動がこんなに激しいのでしょうか?

仮想通貨の為替変動が激しい理由を考えてみよう

仮想通貨の一つである「ビットコイン」は、平成17年5月には1ビットコイン(BTC)が14万円程度でしたが、その年の12月17日には1BTCで210万円の値を付けました。
しかし、その1ヶ月半の平成18年2月6日には1BTCが69万円程度まで下がり、現在(平成18年2月19日)では約110万円に回復しています。

つまり平成17年の5月に98万円で7BTCを購入した人は、12月17日には1,470万円の資産を得たことになり、半年程度で1,372万円の利益を上げたことになります。
またビットコインは2015年にはまだ2~3万円の価値がなかったので、その時点で100万円を投資した人は、50BTC(100万円÷2万円)を保有しており、1億円以上の利益を得たことになります。

しかし反対に平成17年12月の高騰を受けて、あわてて購入した人はそれからの暴落によって価値が1/2~1/3に減少したことも忘れてはいけません。
バックに国がない仮想通貨がなぜこのように激しい値動きをするのか?
…そこにはあきらかに人間の意思が介在しています。

本来の仮想通貨は値動きが少ない安定した通貨として考えられた

仮想通貨は前述した通り国が発行する通貨ではありません。
したがって国の経済や内政が通貨に与える影響はありません。
例えば戦争を始めた国の通貨は価値を大きく下げますが、戦争の武器を売っている国の通貨は値を上げます。
これは戦争によって疲弊する国と、武器を売ることで経済が良くなる国とを想定するからです。

しかし、仮想通貨は発行国がないので経済状況も内政問題もありません。
したがって他の実態通貨と違い、本来であれば値動きが安定する通貨のはずでした。
それが現在では激しい値動きを繰り返し大きな社会問題を引き起こしているのです。

仮想通貨が作られた意味の中には「貨幣価値の安定性」「送金の利便性」などがありますが、現在の状況はまさしく「投機状態」であり、ギャンブルと同等の位置づけにあると思っても過言ではありません。

仮想通貨の価値は一定の人が決められる可能性がある

仮想通貨の中のビットコインを例にしますが、ビットコインは発行する枚数に限界が決められており、2140年頃に2,100万枚を発行したらそれ以上増えることはないと言われています。
このような枚数制限はビットコインだけでなく他の仮想通貨にも決められており、例えば「イーサリアム(ETH)で7,200万枚」「リップル(XRP)で1,000億枚」と言われています。
なぜ「言われています」と曖昧な言葉を使用するのかは、実際にその規定を守る人や国、企業が解らないので私にも言い切れないのですね。

このように上限を決められている仮想通貨は、保有枚数が多いほど有利な取引ができます。
ビットコインでは現在約1,600万枚~1,700万枚が発行されていると想定されますが、その大半を一部の人間が保有しているとの噂があります。
例えばビットコイン誕生時の2009年には1BTCの価値は0.09円程度でした。
この時には取引よりもビットコインの創設に寄与した人たちに多くのコインが報酬として配られたそうです。

ある海外銀行の話では「全てのビットコインの95%以上が4%のビットコインアドレスの管理下にある」と語っており、一部の人間が90%以上のビットコインを保有している実態を明かしています。
これが真実なのかは分かりませんが、本当にそうであれば、この4%の人間が大量のビットコインを売りに出すと、価格は暴落。買いに出ると高騰する操作が可能になるでしょう。

つまり現在のビットコインは一部の人間が価値を操作できる状況にあり、それによって平成17年の高騰と、翌年の暴落が起きた可能性が指摘できます。

この話はビットコインだけでなく全ての仮想通貨で起こる問題です。
仮想通貨の投資を始める場合には、「人の意思」で値動きしていることを忘れないで下さいね。

ハッカーに500億円以上も盗まれてしまったNEM

平成18年の1月の終わりに衝撃的なニュースが流れてきました。
それは仮想通貨の取引所である「コインチェック」から、不正にNEM(ネム)と呼ばれる仮想通貨が送金されたのです。
ネムはビットコインと同じく仮想通貨の一つで、単位は「XEN(ゼム)」と呼びます。
5億XEM以上が突然ハッキングにより、コインチェック社から不正送金されて、コインチェック社は取引を停止しました。
ネムを預けていた投資家がパニックになるのは仕方がないことでしょう。

不正送金は悪質なハッカーによるもので、電子的な「金庫破り」によってコインチェック社が預かっていた顧客のNEMのほぼ全てが盗まれる結果になりました。

仮想通貨はあくまで仮想なので、実質的な紙幣や硬貨はありません。
全てはウォレット(口座的なもの)内で保管している2つの鍵(キー)で管理されており、「パブリックキー」と呼ばれる公開される鍵と、「プライベートキー」と呼ばれる絶対に秘密にしなくてはいけない鍵で取引が行われます。

このパブリックキーとプライベートキーがハッキングによって盗まれてしまったのですね。コインチェック社は記者会見を行い、なぜハッキングの被害にあったのかを自社の問題点として述べています。

■ 盗まれたNEMは時価で580億円相当である
■ 夜間にハッキングによって不正送金された
■ コールドウォレットではなくホットウォレットを使用していた
■ マルチシグを利用していなかった

一番の問題はコールドウォレットを使用していなかったこと

ウォレットとは「財布」の意味ですが、仮想通貨の取引では各人が作る口座をウォレットと呼びます。
ウォレットは各仮想通貨取引所に預けた自分の財布のようなもので、今回の流出はその預けた財布をゴッソリ盗まれたイメージです。
まぁ銀行にある貸金庫破りの電子版だと考えると解りやすいですね。

コインチェック社の会見では「コールドウォレット」を利用していなかったことが問題になっていますが、これはインターネットに接続したままの状態で顧客のウォレットを管理していたことになります。
この状態を「ホットウォレット」と呼び、ハッキングの標的になりやすいと考えられます。

■ ホットウォレット:インターネットに接続した状態
■ コールドウォレット:インターネットから切り離した状態

つまりインターネットに接続していないコンピュータにあるコールドウォレットであれば、いくらハッカーが優秀でもインターネットから侵入することは不可能です。
スパイが侵入してメモリに書き込む映画のような話以外では不可能ですよね。

しかし、コインチェック社はビットコインについては、一部をコールドウォレットで保管していましたが、NEMについては全てをホットウォレットで管理していました。
そこが大きな問題であり、間違いだったのです。

マルチシグはプライベートキーを複数持つセキュリティだ

今回の流出事件のもう一つの問題とされているのが「マルチシグ」を実装していなかったことです。
マルチシグとはプライベートキーを分割し、複数のキーの中からいくつかのキーを組み合わせることでアクセスできる技術です。

例えば「2 of 3」と呼ばれる手法では、プライベートキーを3つに分散し、一つを自分のウォレットを管理する会社に保管し、残りの2つを自分で保管します。
そして実際にウォレットにアクセスするには、その中の2つのキーが必要になります。
普段の利用では自分で管理しているプライベートキーを利用すれば、問題なくウォレットにアクセスして送金が可能です。
また自分で管理しているプライベートキーの1つを忘れても、ウォレット管理会社に1つ預けてあるので、もう一つのプライベートキーがあればアクセスできます。

マルチシグでは例えハッキングされても盗まれるプライベートキーは3つの中の1つであり、ウォレットにアクセスすることはできません。

コインチェック社はシステムの都合からマルチシグを利用しておらず、全てのプライベートキーをホットウォレットに入れたままで管理していました。
ハッキングがあることを前提に考えると、マルチシグは重要なセキュリティだと再認識されたようです。

それでは安全に仮想通貨を購入する方法はないのでしょうか?

それでは仮想通貨を安全に保管する方法はないのでしょうか?
現在では各仮想通貨取引会社でセキュリティの改善を行っていますが、やはり間違いないのはインターネット環境から切り離して、ハッカーが侵入できないようにすること。
そこで注目されているのが「ソフトウェアウォレット」「ハードウェアウォレット」の2つです。

自分のパソコンやスマホで管理するソフトウェアウォレット

ソフトウェアウォレットは自分のパソコンやスマホに仮想通貨専用のウォレットソフトをダウンロードして、その中でプライベートキーを管理する方法。
仮想通貨取引会社に預けずに自分のパソコンやスマホで管理できるので、ハッカーに狙われる危険性が大幅に減少します。

ソフトウェアウォレットには無料で提供されているものや、有料のソフトもありますが、評価などを参考にして自分に合ったソフトウェアウォレットを選ぶのが大切です。
ただしソフトウェアウォレットにも問題はあります。

■ インターネットに接続しているとウイルスで盗まれる可能性がある
■ ハードウェアが壊れるとプライベートキーが紛失する可能性がある

パソコンを一日中インターネットに接続したままの人が多いと思いますが、悪質なウイルス感染により被害に遭うことがあります。
そうなるとソフトウェアウォレットで管理しているプライベートキーも盗まれる可能性があり、安全とはいいきれません。
ウイルス対応ソフトを常に最新にすることで一定の効果は期待できます。

またパソコンやスマホがハード故障で使用不可能になると、プライベートキーを紛失することになります。
そこで大切なのが故障に備えたバックアップの作成です。
もちろんバックアップは同じパソコンではなく別の機器に作りましょうね。
バックアップを外付けHDやUSBメモリに保管する方法もお勧めです。

ハードウェアウォレットは安全性では一番か?

ハードウェアウォレットとは一見してUSBメモリに見える、プライベートキーを保管する専用機器です。
ハードウェアウォレットにはいくつかの種類があり、ビットコイン専用や複数の仮想通貨に対応しているものも販売されています。

価格は15,000円~25,000円程度であり、アマゾンなどネットショップで簡単に購入することができますが、値段が安くないのである程度の取引を行う場合に考えると良いでしょう。

ハードウェアウォレットはインターネットに繋がっていないので、ハッキングされる可能性はありません。
また送金する場合には、USBに差し込むだけで簡単に利用できるのも利点です。

それではハードウェアウォレットが壊れた場合はどうなるのでしょうか?
実はハードウェアウォレットにプライベートキーを入れると、秘密の「パスフレーズ」が表示されます。
これを紙に記録することで、紛失や故障があった場合に復活させることができます。
反対に言えばこのパスフレーズを忘れてしまうと、ハードウェアウォレットが故障してしまうと仮想通貨にアクセスできなくなってしまいます。

つまり一番頼りになるのは紙に書かれたパスフレーズであり、それを耐火金庫にしまうのがセキュリティ上では最強になります。
最新の可能通貨ですが、一番安全な保管方法が「紙と金庫」だなんて…皮肉っぽいですよね。

節約主婦も気になるこれからの仮想通貨の行方

今回コインチェック社で起こった事件の原因についての状況を簡単に説明してきましたが、これからの仮想通貨はどのような動きになるのでしょうか?

私としては現状の仮想通貨は「もはや通貨ではなく投機の対象」でしかないと考えています。
通貨は流通して価値のあるものですが、仮想通貨はマネーゲームの様相で、流通実態はまるでみえてきません。

また中国など数か国で取引の制限が始まったり、税制が「雑所得」なったりしており先物商品取引と同じ状況下にあるように見えます。
投資と違い投機は博打の面が強く、特に素人や後期参入者は不利になりカモにされる恐れもありますね。

節約主婦の皆さんも手を出したい気もちは解りますが、もう少し国の制度が整うのを待つのも必要だと思います。
特に税制については注意したいですね。

雑所得によって破産者が続出するのか?

仮想通貨の利益は所得税の「雑所得」に決まりました。
雑所得は総合課税なので、他の給与収入などと合算して所得税が決められます。
日本の所得税と住民税の最高税率は合計で55%なので、仮想通貨で1億円儲けた人は5,500万円の税金を支払う必要があります。

「1億円儲けたのだから5,000万円程度の税金なんか楽勝でしょう」と思うかもしれませんが、例えば以下の例ならどうですか?

【ビットコインで1億円利益が出たAさん】
Aさんは早くからビットコインに目を付けており、2015年には100万円で50BTCを購入しました。
2017年12月に200万円になったところで全てを円に交換して1億円を手に入れたのです。

「お~俺も億り人の仲間入りだぁ」とご満悦のAさん。
そしてその1億円で前から目を付けていたNEMを購入したのです。
Aさんとしては後発のNEMがビットコインの次に暴騰すると見込んでおり、確かに一時は大きく値を上げてAさんの資産も増加したのです。

しかし、ここから悪夢の始まりです。
コインチェックの問題などで全ての仮想通貨が猛烈な勢いで値を下げ、AさんのNEMも1/4程度に下がってしまいました。
1億円が2,500万万円になってしまったのです。

この状況下ではAさんは2017年に1億円の利益を確定したために雑所得が9900万円(1億円-100万円)」となり、総合課税なので自分の仕事の所得である400万円を加算する必要があり、1億300万円が課税所得です。(ざっくりの計算です)
そして税金(所得税、住民税)として約5,600万円を支払う義務が出てきました。

しかし、2018年の仮想通貨の暴落でAさんのNEMは2,500万円の価値しかありません。
到底税金を払うことができないAさんでした。

長くなりましたがこのようなストーリーが今年は問題になるでしょう。
仮想通貨では一度円にすると所得税がかかります。
例え本人的には直接BTCからXEMに交換したと思っていても、一度円に交換したと見なされることになります。
現状では税制もはっきりしないところがあるのも事実で、税務署の考え方次第になる可能性もあります。

税金は自己破産の対象にならないことを忘れずに

今回の問題を解説するニュースの中には「仮想通貨の暴落で自己破産者が続出」などと記載されていますが、現実には自己破産で税金が免責されることはありません。
借金などの債務は免責できても税金は自己破産の適用外です。

Aさんは自己破産を考えて専門家に相談に行きましたが、税金は「非免責債権」であることを教えてもらい、途方に暮れるばかりです。
結局は多額の税金を分割して支払うことになるでしょう。

慌てることはありません!仮想通貨はどんどん作られる

アルトコインはビットコイン以外の仮想通貨を総称する名前ですが、その種類は現在で1,500種類もあるそうです。
中には聞いたことがないものや、日本では取り扱っていないコインも沢山あります。

可能通貨の可能性は国境を意識しない利便性ですが、反対に国の権限を侵す可能性もあり、各国で規制や法整備を急いでおり、何種類が生き残れるかは解りません。
どのようなものでも始めは混乱が生じることが多く、慌てて参入する必要はないと私は思っています。
また仮想通貨自体には価値がないので、中には「詐欺コイン」などと呼ばれるお金を集めて突然消えるものもあるそうです。

日本でも都市銀行がアルトコインの参入を表明したり、大手企業が取引所を開設したりする動きが加速していますが、解らないものには手を出さないのが賢い節約のコツですよね。

今は価値がないものが投機によって騒いでいるだけです。慌てることはありませんので、システム整備や法規制、補償がしっかり確率するのを待つのも方法ではないでしょうか?
最後に一言。
「うまい話は2度とありませんから…残念っ!」


著者情報
moose

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会社経営を経て夢のセミリタイヤを45歳で実現し、のんびりするはずが性格なのかファイナンシャルプランナーとして独立するはめに(泣)…成人した子供よりもポメ2匹を溺愛しています。のんびり書きたいライターです。

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