アパート経営は家計を助ける?主婦でも知っておきたい不動産投資の今


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最近、不動産投資に興味を持っている人が多くなっています。
数年前にアベノミクスが始まり、不動産価格が上昇し経済が上向きになることで、お金が色々な方向に向かっているのは仕方がないことです。
特に現状では経済が回復傾向にあると言っても、マイナス金利など異常な状態であるのも確かで、将来の不安がぬぐい切れないことから、副収入を考えてしまうのかもしれませんね。

皆さんの中にも「不動産投資」「アパート経営」に関心を持っている人は少なくないはず。
そこで節約主婦が知っておきたい「不動産投資の現状」を考えてみましょう。

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不動産投資には4つの柱があることを理解しよう

不動産投資と言えば「土地を買って売る」「中古の建売を買って貸す」「アパート、マンション経営」などを連想しますが、実は不動産投資には大きく4種類の柱からできていると考えて下さい。

■ キャピタルゲインを得る
■ インカムゲインを得る
■ 不動産投資信託へ投資する
■ J-REITへ投資する

それぞれの柱を初心者でも解りやすいように解説しますね。

キャピタルゲインは売却益を狙う投資

キャピタルゲインとは「売却益」の意味だと思って下さい。
つまり自分が購入した不動産の価格が上昇し、それを売却することで得る利益のことです。

【土地が値上がりした例】

Aさんは鎌倉に別荘を建てようと50坪の土地を2,000万円で購入しました。
しかし、仕事の忙しいAさんは、なかなか別荘を建てることができずに、結局は別荘建設を諦めて土地を売却することに。
早速、地元の不動産に相談してみるとびっくりする状況になっていました。
5年前に購入した土地が3,000万円に値上がりしていたのです。
Aさんは直ぐに売却して1,000万円の利益を得ました。

Aさんはちょうど不況時に安く土地を購入したことで、1,000万円もの利益を得ることができました。
Aさんの場合は土地だけですが、土地と建物でも同様で、購入時よりも高く売却することがキャピタルゲイン投資の目的です。
その意味では不動産や土地に詳しいプロが行う投資法であり、素人が浅はかな考えで行うと反対に「売却損」を出してしまう危険性もあります。

不動産投資の王道はキャピタルゲイン狙いであることは間違いのない事実で、当たると大きな利益をもたらすでしょう。
しかし、元手も多く必要であり、またリスクも高い投資法は素人には少々ハードルが高いかもしれません。

家賃収入を得るのが目的のインカムゲイン投資

不動産を売却することで利益を狙うキャピタルゲインと違い、インカムゲインは購入した不動産を賃貸に出すことで家賃収入を得る投資です。
例えば「アパート経営」「マンション経営」「土地の定期借地」などで、家賃として収入を得る方法です。

【中古アパートを購入したBさん】

Bさんは将来の不安から何とか副収入を得る道を探していました。
そこで1,000万円の資金を用意して中古アパートを購入することに。
インターネットの不動産情報や、近くの不動産屋から情報を得て、自宅からほど近い場所に築30年の中古アパートを900万円で見つけることができました。
部屋数が6部屋ですが、1部屋しか空室がなくまずまずの回転率(家賃2.5万円×5部屋)と判断したBさんは、早速契約して家賃収入を得ることになりました。
今のまま5部屋でも年間で150万円の家賃収入が見込まれ、経費を引いても110万円程度の利益になります。
約8年で購入資金を回収できるので、その後は売却することを考えているそうです。

インカムゲインはこのように家賃収入を得る投資だと考えて下さい。
しかし、アパートを新築で建てる場合には、土地、建物、申請など様々な費用がかかることから、高額の資金が必要で簡単に始めることは難しいでしょう。
Bさんのように中古のアパートから始めることが現実的かもしれません。

不動産投資信託は日本だけでなく世界中の不動産に投資する

皆さんは「投資信託」をご存じでしょうか?
投資信託とは大勢の投資家から、お金を集めて信託会社が投資対象に投資を行うことで利益を狙う金融商品です。

例えば「新興国債権投資信託」では、投資家から集めたお金を新興国(ブラジルなど中南米、ベトナムなど東南アジアなど)が発行する債券に投資する金融商品です。
そして購入した債権から得られる配当を各投資家で分配することになります。

このような仕組みが不動産にもあります。
不動産の場合には集めた投資資金で様々な不動産を取得し、それで得られたキャピタルゲイン、インカムゲインを投資者へ配当として分配するのです。
これを「不動産投資信託」と呼びますが、対象は日本だけでなくアメリカ、ヨーロッパなど世界中の不動産です。

一時は中国の建設ラッシュから中国の不動産を対象にした不動産投資信託が大人気でした。
日本にいて世界中の不動産に投資できるのですが、購入は証券会社で普通の投資信託を購入するのと同じです。
それだけで世界でも有名なホテルやビルディングの投資家になれるのだから夢のような話ですね。

【有名な不動産投資信託の一例】

■ ワールド・リートオープン
■ オーストラリア・リートオープン
■ ラサール・グローバルリート

J-REITは日本の不動産を対象にした上場不動産投資信託

実は投資信託とは別に日本の不動産を対象にした「上場不動産投資信託」と呼ばれる金融商品があります。
「J-REIT」と呼ばれる商品ですが、リート(REIT)とは「Real Estate Investment Trust」の略で、単純に「不動産投資信託」の意味です。
そこに「JAPAN」のJを付けたものがJ-REITですから、あくまで日本の不動産を対象にした不動産投資信託であり、投資家から集めた資金で日本の不動産を購入することで利益を上げる金融商品です。

J-REITの特徴は上場株式と同様に証券取引所に上場されており、取引所の開業時間内であれば自由に売買することが可能です。
現在上場しているJ-REITの数は59銘柄で、それぞれ特徴を持っていますので、自分の目的にあった銘柄を探して投資できることも魅力の一つです。

【J-REITの商品の種類】
■ 商業施設(ショッピングセンターなど)に特化した銘柄
■ オフィスビルに特化した銘柄
■ 住宅施設に特化した銘柄
■ ホテル、観光施設に特化した銘柄
■ 倉庫、流通設備に特化した銘柄
■ その他複数を組み合わせた銘柄

例えば、「これから経済が活発化するので、ショッピングセンターの需要が高くなる」と予想したり、「いやいや流通が活発化するので、倉庫に需要が集まる」「違う違う、オリンピックの影響でホテルの建設が活発化する」…などと予想したりして、好きな銘柄に投資します。
投資金額は数万円~数十万円単位で安いものであれば、15,000円程度で購入できる銘柄もあります。

J-REITの特徴は配当が高いことで、年間の配当が4%を超えるものが数多くあります。
預金と比較すると雲泥の差ですから、不動産を自分で購入する資金がない人には、オススメの不動産投資だと思います。

主婦でも知っておきたいこれからの不動産投資の行方

不動産投資の4本柱を理解したところで、これからの不動産投資の行方を少し占ってみましょう。まず重要なのは「不動産は人がいることで必要性が生まれる」と言う原則。
これをまずしっかりと理解することが大切でしょう。

日本では少子化の問題から人口の減少が止まらない状態です。
また団塊の世代が高齢化することで、ますます人口が少なくなり、それにより不動産の必要性も低くなります。(ここポイントです)

昔は土地を持っているだけで「土地持ち=金持ち」と思われる時代もあり、高齢者の中にはいまだに土地神話から抜け出せない人も少なくありません。
しかし、人口の減少は間違いなく不動産の価値を下げることに繋がり、不動産が負動産になる危険性が高まるのです。
特にキャピタルゲインを狙う投資では、購入した後に大幅に地価が下がることも多いので十分に注意して行うようにしましょう。

人口の減少がないエリアで投資を行うことが大切

国の総務省統計局のデータでは、平成28年の日本国の総人口は162,000人が減少しており、6年連続で減少が拡大しています。
参照:総務省 人口推計

各都道府県で見てみると、人口が増加しているのは7都県だけであり、特に東京都は0.8%も人口が増加しています。
反対に減少では秋田県が-1.3%、青森県が-1.13%、高知県も-1.0%となり1%以上も人口が少なくなっているのです。

つまり、このような県では毎年100人に1人が県外へ流出しており、そのような県で不動産投資を新規で行うことは初心者にはリスクが高いと言えるでしょう。

反対に東京都や沖縄県、埼玉県など人口が増えている県では、人口が増加することで住宅需要が増すことから、賃貸アパートや賃貸住宅への投資はリスクが低くなります。
ただし、県によっては広大な広さがありますので、県単位ではなくもっと細かい人口分析が必要になることを覚えておきましょう。

これからの現物投資はインカムゲインを確実に狙うことから

これからの不動産投資で重要になるのは、インカムゲインをいかに安定させるかです。
インカムゲインは家賃のことなので、家賃を安定的に得ることができれば、不況になっても慌てることはありません。
円高になろうと円安になろうと、決められた家賃を受け取ることができるからです。

そのために重要なのが空室リスクを下げること。
どんなに安くアパートを購入しても1/3しか入居者がいない状態では、赤字になってしまいます。
先ほども説明した通り、人口の流れをしっかり分析して、人の多い場所を選ぶようにしましょう。

現在の不動産状況では中古物件を購入して、それで大きなキャピタルゲインを狙うことはとても難しいことです。
特に初心者には無理と言ってもよい状況なので、しっかりインカムゲインを狙って、投資金額を家賃で全額回収することを目的にする投資を考えるようにしましょう。

インカムゲイン投資は実質利回りをよく計算すること

不動産投資では「実質利回り」と呼ばれる言葉を使います。これは自分が投資した金額に対するインカムゲインの利回りで、例えば4部屋で2,500万円の中古アパートを購入した場合、家賃が一部屋5万円で満室であれば年間240万円を得ることになります。
これを利回りにすると9.6%になりますが、これはあくまで「表面利回り」です。
実際には経費として「固定資産税」「修繕費」「管理費用」「保険費用」などが必要になり、240万円をそのまま所得に考えることはできません。

標準的に経費は年間家賃の15%~20%程度と考えられており、このケースでは48万円を年間の経費と見積もり、192万円が実質の所得となります。
そうなると実質的な利回りは7.68%に低下します。
またこれはあくまで満室計算なので、空室が出ることで利回りもぐっと下がってしまうことになるでしょう。
特に部屋数が少ないと空室リスクは実質利回りを大幅に下げる要因になります。

不動産情報に掲載された利回りは、あくまで表面利回りであり、満室を想定して計算されていることが多いので、それに惑わされずに実質利回りを自分で計算して見極めることが大切です。

安く良いアパートを入手するのは難しいのが現実だ

だれでも安く立地の良い不動産は欲しいですよね。
それはプロ、アマ関わらず全ての人がそのように考えています。しかし、インターネットに掲載されているような情報には、そのような優良物件はなかなかありません。
つまり優良物件はインターネットに掲載しなくても直ぐに売れてしまうのですね。

そこで重要なのがエリアを絞って近くの不動産屋を回ることです。
電話で問い合わせるよりも、生の情報を聞くことができるので、思いがけない優良物件を紹介して貰える可能性があります。
条件の良い不動産を手に入れるには足で情報を集めることが大切です。

素人が競売で安く不動産を購入できるのか?

競売とは借金の返済ができないことで、自己破産をした人の資産を売却する手続きで、裁判所が行います。
その中には自宅だけでなくアパートやマンションなどの賃貸物件が含まれていることも多く、市価の3割程度安く購入することが可能です。

競売物件はインターネットの「不動産競売物件情報サイト(BIT)」で探すことが可能で、日本全国の管轄裁判所から見ることができます。

競売物件は市価よりも安く購入することが可能ですが、物件のコンディションにおける瑕疵担保責任は一切なく、全てが落札者の負担です。
また破産者の荷物が置きっぱなしになっていたり、人が住み着いていたりする場合もあることから、素人にはハードルが高い場合もあります。

またアパートやマンションのケースで、不当に家賃が安く設定されている場合や、長期に渡って家賃滞納を行っている賃借人がいるケースもありますので、慎重に調査を行う必要があるでしょう。

【アパートを競売で入手したCさん】

Cさんは老後の生活を考えてアパート経営を始めることにしました。
ちょうどインターネットのBITで東京都内のアパートが最低入札価格3,000万円で競売に出されていたので、さっそく参加することにしたのです。
23区内であっても外れにある立地は気になりましたが、市場取引では最低でも5,000万円は必要なエリア。
Cさんは思い切って3,900万円で入札してみごとに落札することができました。
このアパートは全6部屋で現在4部屋しか埋まっていません。
早速、前の持ち主から貰った契約書を見てみると、そのエリアの相場よりも家賃が2割も安く、また4部屋の中の1部屋が1年以上も家賃を滞納していたのです。
早速Cさんは家賃の値上げ交渉と、滞納者の対応に苦慮することになりました。

競売で物件を取得した場合には、Cさんのような問題を抱えることは珍しくありません。
反対に競売で投資用不動産を入手すると言うことは、それだけの苦労が必要になると覚悟することが大切です。

それでは新築アパート経営の現状はどうなのか?

それではアパートを新築で建てた場合はどうでしょうか?実は相続税の増税の影響で日本中にアパート建設がラッシュのごとく増加しています。
最近では少し納まったのですが、現金で相続するよりも、アパートを建築して不動産として相続した方が税金を安くできることから、アパート建築メーカーがこぞって営業をかけたのが原因です。

しかし、先ほども説明した通り人口が減少している日本では、新築でもなかなか入居者が見つからないケースが相次ぎ、またそれによって家賃の値崩れを引き起こす要因となってしまいました。

新築アパートでは「一括借り上げシステム」など、上手い話で契約を取り付ける業者も多く、結果としてオーナーが大きな借金を被って自己破産に追い込まれる事例が増えています。このような「サブリース」の問題は根が深く、また詐欺に巻き込まれる可能性も否定できません。
大手建設会社だからと安心すると人生を破滅させてしまうことも少なくない問題です。
社会問題になりつつあるサブリース問題については機会がありましたら詳しく説明したいと思います。

新築アパートへの事業参入は「理想のエリアに自己保有の土地がある」「あくまで税金対策と割り切ってインカムゲインは必要ない」「特殊なアイデアを持っている」などの条件がない限り、難しいと考えざるを得ません。
特に初心者は新築サブリース物件には手を出さないように注意しましょう。

築古アパートで様子を見るのは面白いかも

このような不動産市場の現状から、新たに不動産現物投資を行うのは難しいとしか言えません。
しかし中には上手に行っている人もおり、その手法には参考になるものが多々あります。
まずは購入するアパートは築古アパートで築30年から40年程度のアパートを購入します。
物件の状態よりも立地を優先して、極力安くアパートを購入します。
その後簡単なリフォームを行い、安く貸し出すのです。
築30年を過ぎた木造アパートの価値は土地分しかなく、建物を壊しても大きな損にはなりません。
そこで簡単なリフォームだけで、安い家賃で入居者を募れば、低リスクで安定した収入を得ることが可能になるのでしょう。

近年では若い投資家が築古アパートを多数購入して、全体として利益を上げている手法が多く見られます。
「古いから」「見栄えが…」と思わないで、そこにチャンスが隠れていることを覚えておきましょう。

アパート経営で家計を助けることは…

アパート経営で家計を助けることは果たして可能なのだろうか?
東京のど真ん中で新築のマンションを自己資金で買うことができれば、それは可能でしょう。
しかし、地方の田舎で中古アパートを購入すると、反対に赤字で家計の負担になってしまうかもしれません。

つまり、場所により、規模により、購入価格により不動産投資の成功率は変わってくるのです。
人間は自分の住んでいる所が「良い所」と思ってしまいますが、他人にとっては単なる田舎町に見えるかもしれません。
不動産投資を行うのなら、立地をよく考えて第三者の目線で探すようにしましょう。

また現物不動産の投資に踏み切れない人は、不動産投資信託で世界中の不動産に投資したり、J-REITで日本の優良不動産へ投資したりするのもオススメです。
特にJ-REITは配当利率が良いので、資金を有効に活用することができるので家計の手助けになるかもしれません。
実質利回りで5%~7%程度のアパート投資であれば、J-REITの方が現金化もしやすく、4%以上の配当は十分に魅力的な投資だと言えます。
ただし投資なので株と同じく下落する可能性も覚悟して下さいね。

いろいろある不動産投資…自分に合った不動産投資を探してみましょう。

投資のキホンはこちらから!
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この記事を書いた人
moose

moose

会社経営を経て夢のセミリタイヤを45歳で実現し、のんびりするはずが性格なのかファイナンシャルプランナーとして独立するはめに(泣)…成人した子供よりもポメ2匹を溺愛しています。のんびり書きたいライターです。
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