老後破産は自己責任?世知辛い老後生活を不安なく過ごすために知っておきたいお金の話


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知ってる? 「老後破産」というキーワード

「老後破産」と聞いて、その言葉にピンとくる人はどれぐらいいるのでしょうか…? 
なんとなく聞いたことあるな…と思う人も多かれ少なかれいるはずです。
NHKなどでもドキュメンタリーとして取り上げられましたし、数年前からそのキーワードとともに、センセーショナルな記事がいくつか出ています。
その言葉の認知度は、世代で当然違いがあったり、社会的な階級別にも違いが出たりするのだとは思うのですが、じわじわと浸透しつつあるのではないかと思います。

「破産」という言葉が、私自身と関わりがあるものだとは思ったこともなかったですし、今でも無縁でいたいと願うばかりです。

ただ、ある記事のタイトル『貯金2700万円でも危ない…『老後破産』の現実』を読んだだけで、「このモデルケースがアウトの可能性があるなら、私なんて完全アウトだ!」と、自分にも破産のリスクはあるのだということに戦慄を覚えることになったのです…。

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私の貯金は、雀の涙ですが、何か…?

そんな私のリアルな状況を説明すると、いわゆる一般的な中流階級クラスだと思います。
じゃあ、何をもって「中流」を定義するか、と言われれば、さまざまな観点があるのは承知していますが、今回のケースでは、「食うに困ることはない生活をしている」という、少しばかり漠然としながらも分かりやすい定義とさせていただきたいと思います。
ただ、その定義をもう少し具体的なものとするため、私自身の経済状況を、恥を忍んでもう少し詳しく説明いたします…。
40代に突入するのを目前にし、貯金は「数百万円」というにはおこがましく、どちらかというと「ほぼゼロ」と言った方がニュアンスとしては近い額。
子どもは今年2歳になり、周囲からは「そろそろ2人目も…?」と、おせっかいというよりは、最近ではどちらかというと“デリカシーがない”ととらえられがちなコメントもされながら、地方でほそぼそと生活する母であり妻であり、働く女性です。
自営業で生計を立てる夫とその実家の台所事情はあえて知らないようにしているのですが、我々夫婦の貯金額が60代を迎えるあたりで数千万円、どころか1千万円の大台に乗った、なんて言うのは夢のまた夢のように思えるのが現状、といったところでしょうか。
「それはアンタ、中流じゃなくて、下流だよ!」と言われても仕方がないかもしれませんが、今回は中流の仲間とさせてください…。

そんな私は、小さい頃から「社会に出たら、バリバリ働いてキャリアをどんどん積んでいくんだ!」と意気込んでいました。
そして、その気持ちには今も変わりはなく、私自身がやりたいことをその都度選んできた結果、地方の中小企業や、東京の小さい会社などで働き、最終的にはあまり元手も貯えもないままに、個人事業主として起業をするという選択をして現在に至っています。
いままでの自分の人生に全く後悔がないといえばウソになってしまうのですが…、とはいえ、これまでの経験には不満ばかりだったわけでもなければ、中小企業勤めを卑下しているわけでもありません。
これからのキャリアとビジネスについては、軌道に乗るまでに多少時間がかかりそうですが、自分が打ち込める仕事を自分のペースでやっていけるだろうと楽しみにしている反面、すべて自己責任となるというところに武者震いをしながらも、ちょっと恐怖で震えたりもしている、という状況です。
収入については、確かに多ければ多いほどありがたいのは間違いないけれど、とはいえ、不自由なく生活できるレベルであればかまわないと、最近は割り切っていたのですが…。

自身の経済状況から目を背け続けたら、間違いなく「老後破産」しちまうよ、私!

「だが、しかし」なのです。
先ほどの「貯金額2,700万円でも危ない」という事実と、私自身の懐具合にもう一度目を向けてみることにします。

私と同じような境遇の人がどれくらいいるかはわからないですが、収入や貯金額の大小や子どもの人数などは勘定に入れずに考えたとしても、きっと多くの人が上で定義したような、いわゆる“一般的な中流階級”として生活しているのだと推測できます。
例えば夫は会社勤めで、妻はパートに出ることで生計を立てている、とか、夫は自営業で、妻はその家族専従者、とか、夫も妻もバリバリ働いている共働き家庭です、など…、さまざまなワークスタイルがあるのは当然ですが、かなり多くの人々の状況が「食うに困ることはない」生活を送っていると想定した上で、「みなさん、本当にこのままで、大丈夫なんでしょうか!?」と問題提起せざるをえません。
それは、私にだけではなく、かつ多くの一般中流家庭にだけでもなく、最終的には「日本」にも向けられる叫びとなるのかも…と、そんな不安も頭をよぎります。
というのも、いわゆる“普通の”サラリーマンが、定年から10年で破産したり、独居老人の3人に1人が破産状態だったりするのが現実だというケースが次々と明らかになっているからです。
中流階級の中でも、明らかに下層に位置すると思われる私なんかは、じゃあどうすればいいのだ…と途方に暮れてしまって当然ですよね…。

さらに、もっと青ざめる記事のタイトルを見つけてしまいました!
「『40代で子宝』夫婦の誤算…『老後破産』の現実」というもの。
もう唖然、愕然。私の心の中は阿鼻叫喚の地獄絵図でいっぱいになっちゃいます…。
40代で子どもを産んだわけではないが、30代後半で子どもを授かった私にとっては、さらに恐怖をあおる文言としか言いようがありません。
しかも記事内で紹介されているモデルケースの家族の年収は私のものより当然上。
いよいよ「人生詰んだ…」と思わず顔面蒼白でつぶやいてしまわざるをえないじゃないですか。
この記事を見たら「そろそろ2人目は…?」なんて言ってくる輩には、「私を老後破産させたいのか!」と言ってしまいかねませんよね…。

ちなみにお伝えしておくと、私はどこかのファイナンシャルプランナーの回し者でもなければ、投資や副業を勧める業者でもありません。
どちらかといえば、そういう筋からの勧誘は、そもそも元手がないので、お受けできないんです…。
元手があったとしても、元本を割るリスクがあるような投資にお金を出す度胸もないし…。
本当に、金融には疎いとしか言いようがありません。
じゃあ、「今から老後破産を防ぐためにどうすればいい?」と言われても、私みたいに投資に回す資金もなければ、なかなか貯金に回すお金も捻出できないものにとっては、考えたくもないし、現実的に考えられない…と思ってしまったのが正直なところです…。

老後破産を防ぐために必要なのは…せ…1,500万円以上とな!? ま…マジでっ!?(号泣)

だが、ここまで数々の老後破産に関連する記事を目の当たりにしておきながら、「これはちょっと耳が痛いので、問題先延ばしにしちゃって、横に置いておいてから、ちょっとまた別の問題を考えてみましょうよ…」なんて、どこかの政治家のように切り抜けることはできないですよね。
人生はリアルであり、時間はどんどん過ぎていくし、誰しもが老いの方向へと進んでいるのは紛れもなく確かなこと。
待ったなし、なのですから。
まだ私が20代で、社会人になりたてであれば、少しは問題先延ばしにもできたかもしれない…。
でも、社会に出て20年弱…。
もはや後回しにできないですよ、この問題…。
しかも、私が最近感じる時間の経過の体感速度ったらもう…。
20代のころよりも、格段に速くなっているのは間違いないですから。

そこで、もう1つ、老後破産に関するある記事を参考にしてみましょう。
45歳の夫婦で、16歳の高校生と13歳の中学生の子どもが2人の4人家族。
世帯年収600万円超、預貯金残高300万円という平均的なサラリーマン世帯での収入と支出を見ていくというもの。
ふむふむ…このケースが平均的か…と自分の頭の中に叩き込みます。
やはり子どもたちの大学進学や高校進学で教育費がかさんで支出が増えるということ、60歳で定年を迎えて退職金を得ることで収入が大きく跳ね上がること(これ、もうサラリーマンではない私には当てはまらないと涙する)、それでも住宅ローンの返済や、自宅の改修、車の買い替えなどで収支は常に赤字で、当然年金収入だけでは賄うことができず、75歳で預貯金は底をついて老後破産へ…。
うわぁ…。
ほんまに誰にでも起こりうる話じゃないですか…。
特に、終身雇用や年功序列といった雇用システムが崩壊し、生涯年収が減っていることもその背景にあるというのは納得できます。
さらに、年金の支給年齢も引き上げられたことも要因の1つで、収入が減っているにも関わらず、税金や社会保険料などの負担は増えている…というわけで、無駄遣いだけが問題ではないのが現実なんだそうです。
「食費やお小遣いを切り詰めたらなんとかならんだろうか…」と考えていた私、浅はかすぎるよ…。
一般的に、つましい生活を送ったとしても、65歳から90歳までの累計赤字は1680万円になる計算に。ちなみに、60歳以上の高齢者世帯で老後破産を防ぐために望ましい金融資産は1,500万円以上とされ、それを保有しているのは約3割にすぎないのが現状というのだから…。
やっぱり、先に私が思った、これって日本への叫びとなるんじゃないか、という不安は、まさに現実のものになりそうです。
そして、日本への叫びは、日本そのものの叫びになる可能性も高いように思えてならないのですが…。
ニッポン、大丈夫か!? 
いや、その前にもっと大事なのはおい、私、大丈夫か!? 
国のことも大事だが、まずは身近なところから考えなきゃ仕方ないでしょ!

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ガクブルしながら、何ができるかを考えてみる…。

じゃあ、どうすればいいのか…というと…。
それを防ぐ手立ては定年後では間に合わず、現役時代から家計を見直すことが必要になるのは説かれなくても明らかだと、鈍い私でも理解し始めましたよ。
先にも述べたように、食費やお小遣いを見直すぐらいでは、どうやら追いつかない…。
そうなると、固定費を見直すことで、抜本的に家計を“構造改革”するということが大切なのだということは、明白な事実です。
どこかの偉い人が、かつて言っていたような気がする“聖域”なき改革、とはここでも使えるキーワードだったとは!
住宅ローンや家賃、保険の見直しをはじめ、自動車の燃費やダウンサイジングを検討するとか、通信費も案外大きな出費なので格安SIMでの契約を考えるとか…。
また、教育費についても、子どもの将来をおろそかにするわけではなく、どういうことがベストなのかを見極めていくということが肝になりそうです。
私の場合、現時点では住宅の購入もないため、ローンの見直しは当てはめられないけれど、保険が収入に対して結構な額になっているため、これについては見直すことが必要かも…と思い始めました。
また、自動車の燃費については2年前に買った際にクリーンディーゼルの車にしたことは正しい選択だったと再認識し、スマホの契約の見直しについても、昨年一念発起で行って、大手キャリアに「いままでの通信費を返せ…」と悔し涙を流した(月額で言うと7000~8,000円程度節約できるようになった!デカいでしょ!)ぐらい出費が大きく変わったことを思い出し、自分のやったことは間違いではなかったと、少し安堵しました。
教育費については、私の娘はまだ2歳。
これから娘とちゃんと二人三脚で相談しながら、いろいろとしっかり見極めていくことが大事だな、と思いを新たにしたのでした。

もう過去は振り返らない。これからを大切にしようではないか!(それしかできないし…)

要するに、今回痛感したのは、「これからの自身の人生設計をいかに経済的な観点から見つめ、目標を設定するのか」が大事になるということ。
そうやって文字にすると、なんだか仰々しくて、難しそうで、大それた言い方に聞こえますが、簡単に言うとつまり、「老後の人生をしっかり意識する」ということが最も重要なのではないでしょうか。
いままで学校で「貯金は大切なんですよ。してないと、老後破産しちゃいますよ」なんて、誰も教えてくれなかったし、私の親も「自分の好きなように、思うままに生きなさい」とだけ説いてくれただけでした。
でも、このまま好き勝手に生きていたら、悲しいかな、きっと私は老後破産状態に陥るのは間違いない…。
人生を謳歌するのは個人の自由でも、自分自身の生活ぐらいは責任を持つことが大切だと思います。
子どもに面倒みてもらおうとか、これっぽっちも思っちゃダメです!
実際に私自身、自分の親を金銭的にサポートするのは難しいのが現状ですから。
自分が今後病気にかかるのは当然だろうし、最悪のシナリオとして認知症を発症することだって考えられます。
長生きしたとしても寝たきりで過ごすようなことになるかもしれないし…しかも、思ったよりも早い段階で脳梗塞から半身不随になったりする可能性だってある…となれば、一定の貯えが必要になってくるであろうことは簡単に想像できますよね。
そんな悲惨な未来を考えたくはないです。
でも、考えなければもっと悲惨なことになると言っても言い過ぎではないと言い切れます。
つまり、自身の未来を想像しないとか、考えないということは、人としてあまりにも無責任すぎることだと思います。

少し他力本願になるかもしれないけれど、この老後破産という問題については、もっと国を挙げてでも国民を啓蒙してほしいと思うし、ひいては国に、税制に社会保障、福祉の問題をしっかり立て直してほしいとも感じました。
そもそも私が思っていたように「食っていければ、ま、いいか…」では、老後破産のことなんて考えもしなかっただろうし、その危機の重大性には気づかなかったはず。
しっかり自身の未来と向き合うことは、自身の周囲に(特に子どもや家族に)迷惑をかけないということ、そして、自分自身に責任を持つということであるということを改めて認識しました。
老いを痛感する、いわゆる「高齢者」と定義される年齢になって、「金がなくてもう死にたい…っていうか、死ぬしか方法がないんだ…」なんて独り言ちるようになってしまうのは絶対にイヤだ!
しっかり老後を楽しめる人間になるため、自身のプライドをかけて、今日から老後を意識して、できることから取り組んでいきたいと思います。
まずは…今月は映画館に行くのを、1回減らしてみることから始めてみようかな…。

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この記事を書いた人
バンバン

バンバン

金融や節約には疎いが、いよいよ自分の老後が真剣に心配になり始めたアラフォー女子。スキマ時間には必ず映画鑑賞で、一人レイトショーにも繰り出すほどの映画好き。活字の世界にもカムバックしたい今日このごろ。
さがす