有料老人ホームの入居費用ハウマッチ? いつかくるその日に備えて、介護付き有料老人ホームと特養など介護施設の費用を徹底比較してみました

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とあるテレビ番組を見ていてひっくり返った…!

先日、NHKの『ドキュメント72時間』の年末恒例特番である『朝まで!ドキュメント72時間 2017』を見ていたときのことです。
この特番は、2017年に放送した全エピソードから、視聴者がもう一度見たいというものを選んで投票、その結果をふまえてベスト10エピソードを放送するというもので、ここ数年は毎年恒例となっているものなのですがその栄えある3位に選ばれたのが『海が見える老人ホーム』の回。

神奈川県三浦市にある巨大な老人ホームで定点観測したときのもので、海辺の町にまるで団地のようにそびえる数棟のマンションタイプの老人ホーム入居者の日常が切り取られていました。
入居者たちはどこか優雅で、ゆったりとしたマンションのような自身の部屋(個室)で生活をしながら、希望者は朝食や昼食を食堂で食べ、海が見えるパノラミックビューを楽しみながら、そこでの暮らしをエンジョイしているようです。

90歳を超えてもスマホを使いこなして孫たちとLINEで連絡を取り合うおばあちゃんや、趣味で色とりどりの色画用紙を使って造花を1本1本丁寧に作っては近くの保育所の子どもたちにプレゼントしているおじいちゃんなど、誰もがいきいきと老後をエンジョイしているのが印象的でした。
「へぇー、なんかお友達もできて楽しそうだし、海が見えて立地も申し分なし! こんな老人ホームなら、私でも入居してみたいかも♪」なんて、自分の老後にも思いをはせてみたりしていた矢先…。
とある男性がここに入居する際に「入居一時金として3,500万円を工面した」というコメントを聞いて、テレビの前の私は思わずのけぞってしまいました。
さ…三千五百万円…!?

しかも、これは「入居一時金」ですから、当然これとは別に月払いの利用料や食費、光熱費などは別にかかってくるわけですよね…?
ええっと…。
この金額って、自分で家1軒建てるのと変わらないじゃないですか…(田舎であれば、家2軒分くらいと言ってもいいかもしれない)と、愕然とするしかありませんでした。
まあ確かに…、老人ホームとはいえ、番組で紹介されていたおじいちゃん・おばあちゃんは、みんなどこか上品でしっかりしており、まったくもって悲壮感が漂っていないなぁ…と感心したのは…、なるほど、そういうことだったのか…。
みなさん、数千万円の入居一時金を捻出…というか、ぽんと出せるようなクラスの方々だったのですね…。

そんな、TVでも話題になった老人ホームの費用は…

そこで、今まで老人ホームに入居するとなったらいくらかかるのか、なんて調べたこともなかった私は、まずはこのテレビで取り上げられた老人ホームの費用を調べてみることにしました。
終身プランで、入居日(鍵引渡日)までに支払う総額は、入居一時金(非課税)と特別介護金(課税)の合計額となるようです。

まず、家賃に当たる入居一時金として支払うのが、1人で入居する場合は2,000万円~7,470万円だそうで、専用居室・共用施設を利用する費用がこれにあたり、5,000万円以上の幅があるのは、居室の広さといったタイプによって異なるようです。
賃貸のマンションやアパートでも、1LDKよりも2DKや2LDKの部屋の方が家賃は高いということと同じですね。
夫婦2人で入居という場合は、上記の金額に一律1,000万円の追加とのこと。
これにプラスして、介護費用として特別介護金が1人540万円必要になるそうで、支払総額は1人入居の場合2,540万円~8,010万円、2人で入居の場合4.080万円~9,550万円となりますね…。
まずは、この金額を支払わないことには入居できないということになります。

あと、入居一時金で家賃は支払っていることになるのですが、それとは別に月払いの利用料が発生します。
管理費として支払わなければならないのが、1人入居の場合79,380円/月、2人入居の場合110,700円/月。
これは、園の運営のための人件費や、入居者の健康管理体制を維持するための費用、施設の維持管理費用、共用施設の光熱水費などにあてられるとのこと。
あと、食費も別途喫食数に応じて請求されるようで、朝食432円、昼食594円、夕食918円が加算されます。
他にも電気料金、水道料金、給湯料金、暖房料金も支払わなければならず、駐車場に菜園、トランクルームなどを利用する場合もそれぞれ費用がかかってきます…。

さらに、要介護者等の個別的な選択でその都度費用が必要になる介護サービス利用料は別途かかってくるらしく、協力医療機関・指定医療機関以外への通院や入退院の際の付添介助や、個人の希望による外出介助、おむつや消耗品なども実費自己負担となったりするようです。

今回例として取り上げた介護付有料老人ホームの『油壺エデンの園』は、都心60km圏内にあったり、絶好のロケーションであったり、比較的高額な部類のホームなのかもしれませんが、入居一時金として、終の棲家を新築で建てるのと同じかそれよりも高い金額を支払って、さらに月々の家賃のように管理費を支払っていかないといけないとは…。
たまたまテレビで見て非常に気になったので、実際の費用を調べてみましたが…、こうやって見てみると有料老人ホーム(特に介護付)に入居しようと思えば、非常に高いハードルが待っているんですね…(絶望)。

ちなみに、自分が暮らす田舎の地方での相場は…?

そういえば…私の両親も60代後半という年齢になり、まだまだ元気とはいえ、いつ介護が必要になってもおかしくないと言っても過言ではありません。

ちなみに言うと、まだ祖母は健在で、もうすぐ88歳になろうとしていますが、ちょっと物忘れが激しくなってきてはいるもののとっても元気で、祖母に関しては今のところ介護の必要性はあまり心配していないのですが…。
それ以上に、「自分は年寄りじゃない!」といつまでも意地を張りそうな、私の両親世代(団塊の世代からちょっと下あたり)が、一番怪しいと思っています…。

特に、私の父はもうすぐ嘱託のお勤めも終え、完全に引退して自宅に引きこもるようになるのだとか…。
読書と映画鑑賞と、たまに走るマラソンぐらいが趣味の父は、さほど人づきあいも多いわけではなく、もはや認知症へのカウントダウンが始まったと言っても過言ではないような気がしてなりません。

母もずっと専業主婦でやってきているのですが、やっぱり最近は物忘れもしばしば出てきているようで、しかも、私の妹が最近ついに結婚して自宅を出てしまったことで、かなり喪失感を覚えているようです。
これまた、認知症まっしぐらになりそうで…。
夫婦そろって認知症になったとしても、平均寿命に達するまでには父親15年、母親に至ってはあと20年もあるのか…なんて、負の妄想を繰り広げる超親不孝者の私ですが、実際に楽観視するような場合ではないな…と戦慄を覚えています。

正直言って、両親が倒れて介護が必要となったときに、私自身が甲斐甲斐しく介護をできるかといえば、絶対に無理です。
貯金はほぼゼロ、さらに恐怖のフリーランス生活。
夫も同じく自営業で、手取り分は雀の涙…。
私が動いて仕事をしなければ自分自身の生活が立ち行かなくなる状態ですから、介護に時間を割くなんていうことは考えられない!
もし両親が認知症になってしまって、娘のことすら認識できなくなってしまうようになったら…、そんな見る影もない父や母の面倒を見ることなんて…いくらなんでも辛すぎて私にはできません…。
冷たい子どもだと思われてもかまわない!と言い切れるほど、介護はプロの方にお任せして、自分はサブとしてサポートするぐらいのレベルで関わる方が、介護される本人たちにとっても幸せなんじゃないかと考えています。

それは、自分が将来そうなったときに「娘に面倒見てもらう」なんて考えることはあまりにも親として身勝手だと思うということもあり、私自身も子どもの手を煩わせることなく、迷惑かけないように自分たちの力で最後までどうにかする!と決意しているから、ということもあるのですが…。
ただ、そのためにはやっぱり老後資金をきっちり工面していくことが大切だなぁと思っています(私の両親が老後資金をちゃんと工面しているかといえば…かなり怪しいと思っていますが…)。



…というわけで、じゃあ私が暮らす地方では、介護付有料老人ホームの相場はどうなっているのかな…と少し調べてみたところ、ホームAは入居一時金が36万円~66万円、月額利用料は14.9万円~24.9万円。ホームBは入居一時金が50万円~250万円、月額利用料が6万円~20万円。
ほかにも入居一時金0円で、月額7万円弱のようなところも場所によってはあるようでした。
『ドキュメント72時間』みたいなところばっかりじゃなくて、少し安心…ほっ。

…とはいえ、両親は現在持ち家に住んでいるわけで、それが老人ホームに入居するとなると、単純に入居一時金と月額利用料がドーンと出て行く…ということになるのか…。
かなりの蓄えがなければ、なかなかに厳しいな…と頭を抱えてしまう娘なのでありました…。

ちなみに2017年2月時点でのとあるサイト調べでは、有料老人ホームにかかる費用の、入居一時金の平均額は全国相場で480万円前後、月額費用が21.4万円前後となっているようです。
平成27年度の老齢基礎年金の平均月額給付額は、厚生年金受給者で15万円弱、国民年金受給者では5.5万円程度となり、年金だけでは有料老人ホームに入居することはまず不可能なんですねぇ…。
最近では入居一時金ゼロというホームも増えてきてはいるようですが、その分月額費用が割高で、東京都では30万円を超えるということが多いようです。

特別養護老人ホームはどうか

これまでは、民間企業が主に運営する有料老人ホームの費用を見てきましたが、やはりピンからキリまで様々なところがあるものの、やっぱり費用面では一般庶民にとってはハードルが高いように感じます。

そこで、まず「老人ホーム」といえば思い浮かべるのが、社会福祉法人や地方公共団体などが運営する『特別養護老人ホーム』ではないでしょうか。
介護施設として、まず入居を検討するのが特別養護老人ホームということが多いようで、その理由は「費用が安い」ということがダントツです。

入居一時金は支払う必要はなく、月額費用は8万円~13万円程度と、とにかく民間の有料老人ホームに比べれば費用負担が少ないことは間違いありません。
ただ、誰でも入れるのかといえば、ここではまた別の高い高いハードルが待ち受けています。
まずは入居条件として、一律『要介護度3以上』ということが課せられていて、誰でも入居できるわけではなく、介護度が軽度の場合は入居申し込みすらできないのが現状です。

また、費用が安いことから人気が高く、とある報告では入居待機者数が36万人以上とも言われています…。
入居優先順位は緊急性が考慮されたりすることもあり、申し込みができたとしても待期期間が長くなるのは当たり前…という状況のようです。
突然介護が必要になった場合や、介護するはずの家族も病気で介護ができない、というような急な状況変化があっても、特別養護老人ホームはその受け皿にはなることはできず、すぐに対応できることになるのは、空き室さえあれば入居できる有料老人ホームとなるわけですね。
費用についてはちょっと尻込みせざるを得ませんが、介護の即戦力になるというメリットはやはり大きいと言えるでしょう。

あと、特別養護老人ホームでは、医療ケアが基本的に限定的で、夜間の医療ケアや常時医療対応が難しいところがほとんどのため、医療依存度が高い場合は入居を断られるケースもあるようです。
有料老人ホームも医療ケアについての充実度は様々ですが、24時間看護師が常駐していたり、クリニックを併設していたりするところもあるため、より手厚いサービスやケア体制が選べることも、選択肢としては外せなくなります。

ほかにも、特別養護老人ホームは築年数が古いところが多かったり、居室は相部屋や半個室が多かったりするところも、やはりマイナスに感じられてしまう部分ですね。
費用が安いというだけで特別養護老人ホームだけを入居先に検討するということは、あまりスマートではなく、特養を含めて複数の有料老人ホームを比較・検討して判断することが大事じゃないかと思います。

老人ホーム以外の介護施設も選択肢に…?

最近では『グループホーム』『サービス付き高齢者向け住宅』やという言葉もよく耳にするようになりました。

グループホームは認知症の症状を持った高齢者が、共同生活をする介護福祉施設のこと。
5~9人を1ユニットとして、専門スタッフの援助を受けながら、家庭に近い環境で自立した生活を送るのが特徴で、入居者の能力に応じて、それぞれが料理や掃除といった役割分担をしながら暮らします。
地域密着型サービスの一つであるため、住民票のあるエリアの施設に通うことになるのだそうです。
ただ、原則として医療面でのケアは行っておらず、重度の介護が必要で共同生活を送ることができないような場合は入所が難しいのが現状で、入所時から症状が悪化したり、入院せざるをえなくなってそれが長引いたりする場合は退所しなければならなくなります。

入居費用の際に必要な入居一時金は0~20万円、月額利用料は10~30万円が相場となっているようですが、高いところだと入居一時金が約100万円というようなところもあり、予算や条件を見きわめる必要があるようですね…。

サービス付き高齢者向け住宅は、まだ介護の必要がない比較的元気な高齢者のための施設で、その「サービス」には、安否確認サービスと生活相談サービスの2つだけが義務付けられているため、介護サービスは提供されていません。
とはいえ、キッチンやトイレが室内に完備され、自宅で暮らすように生活することができるのは魅力ですし、初期費用は月額費用の2~3か月分程度の敷金のみとなっているので、介護付有料老人ホームのような高額な入居一時金が必要になることはなく、金銭的な入居のハードルは低いと言えます。

ただ、介護度が高くなると退去しなければならなくなりますし、介護が常時受けられるわけではないことを考慮しなければなりません。
あくまでも、賃貸契約であることと、介護が必要になった場合には訪問介護などの在宅サービスを利用することで、入所型の施設サービスと比べると割高になってしまうことも可能性としては考えられます。
サービス付き高齢者向け住宅が、終の棲家にならず、要介護度が高くなることで退去を余儀なくされ、介護付有料老人ホームや特別養護老人ホームに住み替えることになるかもしれないとなると…サービス付き高齢者向け住宅の入居に全財産をつぎ込むようなことは賢明とは言えないようです。

老人ホーム検索サイトが、かなり“使える”

老人ホームのあれこれを調べるにあたって、いろいろと参考にしたのが、物件数No.1老人ホーム検索サイトの『みんなの介護https://www.minnanokaigo.com/)』。

「老人ホーム検索サイト」と聞くと、老人ホームの入居を目的として検索するエンジンのようにイメージしがちですが、この中の『はじめての介護施設ガイド』の内容が非常に充実しており、本当に私のような“はじめて”の人間でも、各施設の特徴はもちろん、それぞれの施設ごとの違いがしっかりと比較でき、一番気になる費用や料金も、見落としがちなところまで考えられた記事が多く、かなり役立つ情報が満載だなという印象を受けました。

老人ホームにまつわることだけではなく、介護保険の基礎知識や認知症の基礎知識、そして、その認知症の基礎知識の中には、認知症ケアの新常識と言われる『ユマニチュード』についてもしっかり触れられており、非常に好印象。
さらには、相続税や贈与税について、高齢者の病気・症状のほか、なんと老人ホームや介護施設などの経営についてまで言及しているんですからスゴイ。
かつ、肝心かなめの老人ホーム検索システムも、地域の選択から、入居条件、施設種別はもちろん、40種類近くのカテゴリーから選択できる「看護・医療体制」など、条件検索がかなり細かく詳細にできるのもポイントだと感じました。

なかでも、「こだわり・特徴」の条件では、「即入居可・空室あり」や「入居一時金0円」、「24時間看護師常駐」、「24時間介護士常駐」といった基本的な条件はもちろん、「看取り・終末期・ターミナルケア対応可」や「個室あり」といった条件のほか、「麻雀あり」、「将棋・囲碁あり」というような詳細な条件まで絞り込めるのも良い意味で細かい!
老人ホーム検索もかなり使いやすそうですし、提供している情報も非常に使えるサイトだったので、これからももっともっと活用させていただこうと思いました!

施設はさまざまで、費用・サービスもそれぞれピンキリ!

これから超高齢化社会へと突き進んでいく日本では、単なる『老人ホーム』だけではなく、様々な介護施設やサービスが広がりを見せてきているということを、今回リサーチしてみてひしひしと感じました。
私自身調べてみて思ったのですが、どの施設にもメリットとデメリットがあり、自分が70歳ぐらいになったら…と想像しながらも、これがベスト!という答えにはなかなか行きつかなかったというのが正直なところです。
介護を必要としていなくても、早くから海の見える介護付有料老人ホームの一室をゲットして、セカンドハウスとしてたまに利用しながら、いざとなったらそこで手厚いケアをしてもらう…というのが私の理想なんですが、なかなかそこまでの資金を捻出するのは至難の業ですし…。

とにかく、介護が必要になったらどういう選択肢があり、どれぐらいの費用が必要になってくるのか…ということを調べていくと、やはり「ピンキリ!」としか言いようがありません。
でも、その「ピンキリ」の中から、どのメリットを一番重要視し、どのデメリットには目をつぶるのか…が重要になってくるんだなぁ…と感じました。
それは介護の面に最も重きを置くのか、それとも金銭的なことを優先させるのか…などなど…。
非常に頭を悩ませる問題ですし、すぐに結論を出すことは難しいですよね…。

まだ幸いなことに自分の両親も介護が必要となっていないですし、自分の介護のことにまで考えが及ばないということが私の本音ではありますが、そういうときだからこそ、冷静かつ客観的に、さまざまな施設のサービスや特徴を把握しておいて、いざというときにその知識が役立つようにしておきたいな…と思いました。
そして、両親には早く、娘たちの手を煩わせることなく、ピースフルな老後生活が送れるようにちゃんと自分たちで先手を打っておくように、と懇願しておくことにします…(ごめんよ、父、母)。
今のうちだぞ、今のうち!

■ 介護付き有料老人ホームに関する参考書籍はこちら


著者情報
バンバン

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金融や節約には疎いが、いよいよ自分の老後が真剣に心配になり始めたアラフォー女子。スキマ時間には必ず映画鑑賞で、一人レイトショーにも繰り出すほどの映画好き。活字の世界にもカムバックしたい今日このごろ。

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