失業保険の個別延長給付は終了!改悪とはならずとも新たな制度である地域延長給付とは?


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akiaki

やむを得ない事情により仕事を続けることができなくなった際、申請することで受け取るお金のことを「失業給付」といいます。
この失業保険は新たに仕事に就けるまで決められた日数分お金を受け取ることができるのですが、「探しても期間中に再就職できなかった」というケースもありますよね。

そんな時に助けてくれる「個別延長保険」という制度がありました。
後ほど詳しく紹介しますが、極端な話「失業保険の受け取り期間を延ばす」というもの。
ですが、この制度は平成29年(2017年)3月31日をもって終了となり、「地域延長給付」という制度となって生まれ変わりました。

そこで、今回は「個別延長保険」についてだけでなく新たに始まった「地域延長給付」について紹介していきたいと思います

失業保険の個別延長給付

積極的な就職活動をしているにもかかわらず再就職が困難と認められた場合、60日分の失業保険の延長が認められます。
これが失業保険の個別延長給付です。
この給付は平成29年3月まで期間が延長されていますので、内容をしっかり把握しておきましょう。

延長日数は原則60日間
会社の倒産や解雇などの理由で離職を余儀なくされた人や、労働契約が更新されず離職した人が対象で、さらに以下の3つに該当していれば認められます。

【個別延長給付を申請できる条件】
1.受給資格に係る離職の日において45歳未満の方
2.雇用機会が不足する地域として指定された地域に居住する方
3.安定所長が再就職支援を計画的に行う必要があると認める方

ただし、雇用保険の被保険者であった期間が通算で20年以上あり、所定給付日数が270日または330日の人は、延長は30日分になります。

上記の条件を満たしていても積極的な就職活動をしていないとみなされた場合、個別延長給付は受けられません。
その判断基準になるのが次に挙げる応募回数です。
所定給付日数に対する応募回数によって積極性が判断されます。

■所定給付日数90日・120日→求人の応募回数2回以上
■所定給付日数180日→求人の応募回数3回以上
■所定給付日数210日・240日→求人の応募回数4回以上
■所定給付日数270日→求人の応募回数5回以上
■所定給付日数330日→求人の応募回数6回以上

この応募回数は書類選考などで不採用になった場合も含まれます。
個別延長給付は、「再就職を目指して懸命に就職活動をしている人のための制度」で、所定給付日数の受給が終わる最後の失業認定日にハローワークが判断をします。

一番良いのは再就職先が決まることですが、個別延長給付があれば腰をすえてじっくり次を探すこともできますね。
たとえば給付日額が6,000円だった場合、60日の延長給付でもらえるのは36万円にもなります。

不安定になりがちな退職後の生活にプラス36万円は大きいですよね。
未払賃金立替払制度も個別延長給付も意外と知られていない制度ですが、いざという時にすぐに活用できるようにしておきましょう。
※「個別延長給付」は平成29年3月31日をもって終了しています

地域延長給付とは

平成21年(2009年)3月31日から平成29年(2017年)3月31日までの間、暫定措置としていた「個別延長給付」
しかし、冒頭でもお伝えしたとおり”個別延長給付”は平成29年3月31日で終了し、4月からは名称が変わり「地域延長給付」として令和4年(2022年)までの5年間実地されることになりました。

雇用情勢が悪い地域に居住する者の給付日数を60日延長する暫定措置を5年間実地する。
また、災害により離職した者の給付日数を原則60日間(最大120日)延長できるとする。
※厚生労働省より雇用保険法等の一部改正より引用

と、上記の条件に該当する場合は給付日数を延長する暫定措置を5年間実地されます。
今までの個別延長給付については広範囲でサポートされていましたが、「就職活動が上手くいっていない」という理由だけでは対象外となり年齢要件もありません。

もう少し深く見てみましょう。

地域延長給付の対象

さっそく地域延長給付を受けることができるの対象条件について紹介していきますね。

■ 特定理由離職者
⇒期間の定めのある労働期間の契約が満了し、かつ当該労働契約の更新がないこと。
(その者が当該更新を希望したにも関わらず当該更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限り)である者。

■ 特定受給資格者
⇒厚生労働省令で定める基準に照らした際に「雇用機会が不足していると認められる地域」として構成労働大臣が指定する地域内に住んでいること
⇒かつ公共職業安定所長が指導基準と照らし、再就職を促進するために必要な職業指導を行うことが適当であると認められた場合

これら上記の対象となった場合は「地域延長給付」を受け取ることができます。

また、“雇用情勢が悪い地域”については各地のハローワークにて確認が必要となるため、自分の住んでいる地域が該当するのか気になる方は確認をしましょう。

番外編:未払賃金立替払制度

会社が倒産して「今月お給料がもらえない」という事態に陥った場合、労働基準監督署に申請すれば、国が事業主に代わって立替払いをしてくれる制度。
それが未払賃金立替払制度です。

戻ってくるお金は80%ですが、正社員の場合は退職金も加味されるので、基本給+退職金の80%がもらえるというもの。

たとえば、基本給30万円の勤続10年の人で退職金を200万円もらうはずだった人の場合

30万円+200万円=230万円
230万円×80%=184万円

なんと申請するだけで184万円も戻ってきます。
これは正社員に限らず、パート職員やアルバイト、たとえ外国人であっても対象になります。

パート職員やアルバイトの場合は退職金はないので基本給の80%のみになりますが、この制度を知っておけばいざという時にも慌てずに済みますよね。
ちなみにボーナス分は、正社員でもパート職員でも対象外になります。

「だけど会社が倒産してもう数ヶ月も経ってしまった・・・」

そんな人も大丈夫。
今からでも遅くはありません。

倒産後6ヵ月以内なら労働基準監督署長への認定申請をすれば泣き寝入りしなくてもお金を取り戻すことができますよ。
まずは最寄りの労働者健康福祉機構の窓口へ行きましょう。

【未払賃金立替払制度の申請に必要な書類】
・破産証明書か認定申請書のどちらか
・賃金未払立替払請求書

【提出(申請)先】
・労働基準監督署
・労働者福祉健康福祉機構

まとめ

個別延長保険がなくなってしまったことで「次の仕事をはやく見つけなきゃ」と焦る気分になった方もいると思いますが、まずは落ち着くことが大切です。
特に地震などの被害を大きく受けた地域では就職・転職活動もままならないと思います。

また、転職をサポートしてくれる「専門実践教育訓練給付金」や「一般教育訓練給付」という給付金もあります。
これら新たな仕事につくまでの力を身につけることができ、かつお金ももらうことができるというものです。

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「失業」や「転職」という言葉が飛び交う昨今…。
ですが、このように申請することでもらえるお金や各資格などを受けることができます。

このように、国に申請することで受け取ることができる「お金」を覚えておくことで、万が一の時でも対応することができますね。

この記事を書いた人
aki

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アニメ・ゲーム・LIVE大好きな女の子(笑)ゲームを買ったりLIVE代のために節約中!日常のなかで簡単にできる節約術やお得に過ごせるような情報をお届けします!
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