Twitterのツイートを中心に話題になったヒルドイド。
「数万円する美容クリームよりも効果がある!」
「目元のちりめんジワが消える!」
「化粧下地にすると肌が乾燥しない!」
なんて声もあり、SNSを中心に美容目的注目を集めました。
皮膚科医や芸能人・女性タレントも使っているといった声もありましたが、ヒルドイドの本来の目的は「肌の乾燥を治療するもの」
きちんと診断・処方を受けなければ、安易に自己判断で使用してはいけません。
処方薬を医師の指示とは違った使い方をすることは禁じられています。
ヒルドイドも、美容目的で健康保険を使い処方してもらうことは違法になるのです。
しかし、「肌が乾燥しているので保湿クリームがほしい」と医師に伝えるとカンタンに手に入れられることから、今や美容目的のために使われていることがほとんどなんだとか。
しかも子供の場合、医療費が無料になるため「子供の肌が乾燥していて・・・」と子供が使うかのような言い方で処方してもらい、実際は親が使う・・・なんてことも多発しているのです。
こういった美容目的での処方は全国で年間90億円以上にもなり、その結果ヒルドイドを保険適応外にするべきだという提案も見られました。
しかし、アトピーなどで苦しむ“本来ヒルドイドを本当に必要としていた人たち”の声もあり、日本皮膚科学会は「保湿剤による治療を必要とする患者に大きな不利益を生じかねない」と発表。
今後の動きが注目されるほど大きな問題となってしまいました。
ヒルドイド、実は私の息子も処方を受けているお薬です。
息子はアトピー性皮膚炎なのでヒルドイドは欠かせません。
さらに冬は肌が乾燥に負けてしまい、指があかぎれのように切れてしまうほど。
毎日たっぷり全身に塗っているため、ヒルドイドが自己負担(保険適応外)になってしまっては困るのです。
そもそも本当に美容効果はあるのでしょうか?
本当の効果について調べてみました。
ヒルドイドの本来の効果
ヒルドイドはクリーム・ソフト軟膏・ローション・ゲルといった4つのタイプがあります。
■ ゲル:関節炎や筋肉痛
■ ソフト軟膏・ローション・ゲル:肌の保湿
SNSなどで話題になっていたのは、ソフト軟膏やローションタイプ。
塗ることで乾燥を防ぐことができますが、ステロイドも入っておらず肌への負担がないため赤ちゃんにも使えるお薬です。
ヒルドイドの有効成分はヘパリノイドと呼ばれる「ヘパリン類似物質」。
血が固まるのを防ぐヘパリンと似たような作用があるため、結構を抑止肌の新陳代謝や再生を促します。
さらに傷跡などを修復する作用や肌荒れを正常化させる作用などもあり、肌の状態を改善させることができるのです。
そういった効果があるため「肌の正常化=肌の調子が良くなる」と勘違いし美容目的で使う人たちが続出!
医師の診断を受けずに化粧下地に使ったり保湿剤として使ったりする人が多いと言われています。
ヒルドイドに美容効果はない?
しかし、ヒルドイドには美容効果はないといわれています。
血行促進や高い保湿効果・抗酸化作用などがあるため、使うことで肌の状態は良くなりますが、これは美容効果ではありません。さらにこういった効果が口コミで広がってしまった結果、ヒルドイド=美容効果があると噂が独り歩きしてしまったのかもしれませんね。
確かに高い美容クリームよりも確実な効果はあるかもしれません。
健康保険を使ってヒルドイドクリームを処方してもらう方が、安価に美容目的で効果のあるクリームが手に入ります。
しかし、ヒルドイドは医療用医薬品。
きちんと医師の診断を受け、治療のために処方されるお薬です。
たくさんの社会保険料や税金がかかり、健康保険が適応されています。
本来の目的では使い方をする人がたくさんいるせいで、保険適応外になってしまうかもしれないのです。
副作用の心配も・・・
ヒルドイドは赤ちゃんにも使える保湿クリームではありますが、副作用がまったくないワケではありません。
医師の診断なく使用することで副作用を発症する恐れもあります。
ヒルドイドの副作用は主にこちら
■ 皮膚炎
■ 発疹
■ かゆみ
■ 発赤(赤み)
など。
重篤なものはありませんが、どれも肌に影響のあるものばかり。
さらにヒルドイドの有効成分である「ヘパリン類似物質」によって血流が良くなるため、出血しやすくなるといったデメリットもあります。
特に先天性の出血性疾患がある方は使用自体が禁止されているので注意が必要です。
さらにニキビにも効果があると言われていますが、脂性ニキビの場合は別。
脂っぽいニキビの上にさらに保湿を重ねることで、ニキビの状態が悪化することもあります。
ニキビのような湿疹にヒルドイドを塗っている方は、持田製薬から出ているコラージュフルフル石鹸に切り替えましょう。
フルフルならドラッグストアで買えるので、問題なく使用できますよ。
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やはり個人的な使用は避けるべき。
しっかり医師の診断・処方を受けてから使用すべきだと言えます。
まとめ
安価でお肌のアンチエイジングができれば、誰もが飛びつくのは無理もありません。
ですが医薬品を美容目的で処方してもらい、使用用途とは別の使い方をするのは国の薬剤費の無駄遣いにも繋がります。
そういったことが積み重なれば、保険適応外となるのも時間の問題。
ヒルドイドを本当に必要な人が、高いお金を払って購入しなければならなくなるのです。
美容目的なら、美容のために作られた高保湿クリームを使うべき。
美容目的でヒルドイドの処方を受けることはやめましょう。
さらに「ヘパリン類似物質」を含むクリームは市販薬の中にもたくさんあります。
そういったものに切り替えていけば、副作用の心配も軽減され安心して使用することもできますよね。
財政の悪化を防ぐためにも、ひとりひとりがルールを守るべきではないでしょうか。
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