ボタンひとつで室内を設定温度にしてくれるエアコン、とても便利ですよね。
家電の中でも消費電力が大きく、節電には不向きともいわれていますが、実は使い方を工夫するだけで簡単に節電ができます。
電気代を抑えながら使うために重要となるのが設定温度!
■ 夏はエアコン27度 + 扇風機(またはサーキュレーター)
■ 冬はエアコン20度 + 羽織るもの&ひざ掛け
と上記のようにエアコンの設定温度を控えめし、扇風機などを組み合わせて過ごすことで節電しながらエアコンを使うことができます。
暑いからとエアコンを使わない生活を送れば、身体を壊していしまう可能性もありますよね。
上手にエアコンを使い、我慢せずに快適に過ごしましょう。
エアコンには冷房(クーラー)・除湿(ドライ)・送風・それから暖房と主に4つの機能がありますが、各機能によって電気代も異なり、また同じ温度に設定しても体感温度に差があります。
よく「暖房の24度と冷房の24度は何が違うのか?」といった疑問がありますが、確かに冷房の20度と暖房の20度とでは何が違うのか気になりますよね・・・。
そこで今回はエアコンの機能別の仕組みと電気代の差について紹介します。
エアコンの機能とその仕組み
部屋の温度を下げる「冷房」
クーラーとも呼ばれている冷房は、部屋の空気を設定した温度まで下げ快適に過ごせるよう調整します。
部屋の空気中に含まれるたくさんの熱を吸い込みパイプを伝って外へと排出させますが、「冷媒」という物質が空気中の“熱だけ”を乗せ、外へと排出させます。
そのため冷房を起動していると室外機から熱い空気が発生するのです。
そしてパイプと冷媒によって熱が排出された“冷たい空気”だけが室内に戻されるということ。
このような仕組みで部屋の中の温度を下げることができます。
いやな湿気を除去する「除湿(ドライ)」
ドライとも呼ばれており、ジメジメした部屋中の湿気をなくし快適な空間にします。
湿度の高い部屋の空気をエアコンが吸い込み、中にある“熱交換器”を使って熱を吸収し温度を下げます。
さらに空気中の水分が水滴となって熱交換器に付着するので、それらを集めて室外機へホースを使い排出します。
水分を吸収したサラサラの空気はまた室内へと戻され、これらを繰り返すことで部屋の空気中にある水分をどんどん外に排出させ湿気を取り除くのです。
ちなみに除湿には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2つのタイプがあります。
空気中の水分を排出させる仕組みは全く同じですが、部屋に戻す空気の温度が違うので体感温度的には差があるのがポイントです。
【弱冷房除湿】
弱冷房除湿は空気中の水分を集めた際に、下げた空気の温度をそのまま部屋へと戻します。
なので弱い冷房をかけたように部屋中が冷え、人によっては肌寒く感じることがあるようです。
【再熱除湿】
もう一方の再熱除湿は、下げた空気の温度を温め直してから部屋へと戻すため、部屋が冷えることもなく除湿だけされるメリットがあります。
普段使っているエアコンが「弱冷房除湿」であれば、梅雨時のムシムシや暑苦しさは除湿機能を使うことで快適に過ごせますが、もし「再熱除湿」の場合、除湿のみで部屋が冷えることはありません。
暑い日は冷房機能を使うなど、うまく分けるようにしましょうね。
サーキュレーター代わりにもなる「送風」
エアコンの送風は扇風機とおなじ仕組み、ただ単に風を発生させるため部屋の温度を変えることはできません。
フィルターを通して吸い込んだ空気を冷媒や熱交換器を通さずに室内に吐き出すため、生ぬるい風を感じます。
部屋干しした洗濯物を早く乾かすためには便利な機能ですね。
部屋を暖める「暖房」
室外機で外の空気中にある熱を奪い、室内器の蒸発器に汲み上げます。
そして蒸発器を使って熱を放出した際に室内器が温められ、その空気が部屋へと戻されます。
この仕組みはヒートポンプとよばれるもので、温かい空気を部屋に流すことで室内を指定の温度まであげます。
冷房と暖房は全く逆の仕組みとなっているわけですね。
電気代が一番かかるのはどれ?
4つもあるエアコンの機能ですが、気になるのは各機能それぞれの電気料金ですよね。
最も一番電気代がかかるのは、「暖房」。
1時間あたり2.8~53.5円とエアコン機能の中では高めの設定になっています。
冬場になると電気代が一気に跳ね上がる!なんて実感している人も多いはず。
暖房は室外機から吸収した冷え切った空気を温めるために熱を加えます。
その熱を発生させる際に電気をフル稼働させるため電気代が一番かかり、もちろん設定温度を上げれば上げるほど電気も消耗も増えます。
続いて電気代がかかる機能は除湿。
「弱冷房除湿」と「再熱除湿」どちらのパターンでも、一度部屋の温度を一気に24度あたりまで下げる必要があるため、1時間あたりの電気代は4.5~16.3円となっています。
下げた後に部屋中の水分を取り除きますが、温度を下げるために多くの電気を使うため冷房よりも電気代が上がるのです。
3番目は冷房。
1時間あたりの電気代は3.65~19.44円、電源を入れてすぐは電力を多く使うため除湿より電気代がかかりますが、設定温度に近づけば除湿よりも電気代を抑えて稼働させることができます。
また除湿とはちがい温度設定が細かくできるため設定以上に冷えることがなく、無駄な電気を使わずに快適に過ごすことができます。
4番目は送風。
こちらはファンを回しているだけなので、1時間あたりの電気代も約0.3円と安く済みます。
扇風機と同なので電気代は最小限に抑えることが可能ですが、部屋の空気を循環させるだけなので、涼しくもあたたかくもありません。
真夏につけてもぬるい風が入ってくるだけなので、暑い日に稼働させると外の空気が部屋の中に入り込み体感的には気持ち悪く感じることも…。
機能的には扇風機と変わらないので、扇風機を持っていない人が使うイメージになりますね。
電気代が節約できる簡易クーラーの作り方はこちら
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冷房と暖房の設定温度について
冷房と暖房の設定温度が同じでも体感温度が異なるのは、空気を排出させる仕組みの違いに理由がありました。
冷房は部屋の中の空気を吸い、設定温度に近づける為に冷やし冷風として部屋へ戻しますが暖房は室外機から外の空気を吸い、冷気を取り除いて熱を加え設定温度まで温めて部屋へ排出します。
このような仕組みになっているため、同じ設定温度でも体感温度が異なるのです。
上手に電気代を節約するためには…
夏はエアコンの出番も増えるので電気代が大きくなりますが、使いながら節約するためには“除湿ではなく冷房”を使うようにしましょう。
エアコンは設定温度まで下げるときに一番電力を消費しますが、一度近付ければその後はあまり電力を使いません。
除湿は「弱冷房除湿」と「再熱除湿」どちらのパターンでも、空気中の水分を吸収するために部屋の温度を一度下げる必要があります。
その場合は部屋の温度が24度あたりまで下げられ一気に電気を消耗させるので、その分電気代がかかります。
一方冷房は温度を設定することができるので、28度などに設定をすれば最初から少量の電気消耗で済みます。
ということで、電気代を安く済ませるには冷房が良いということ。
たった1度の差でも、毎日つけていれば電気代に大きな差があります。
また暑がりさんは冷房+扇風機やサーキュレーターを併用すると、空気の流れがスムーズになり涼しくなります。
ただし雨で湿気がひどい日は、部屋のカビ対策のためにも除湿を付けましょう。
湿気取りをメインに行う場合はエアコンの除湿機能(ドライ)よりも除湿器がおすすめ。
除湿器と扇風機を組み合わせて使えば、電気代をあまりかけずに部屋の水分を取り除くことができます。
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つけっぱなしの方が節約できるってホント?
実はエアコンをこまめに消すことが、逆に電気を多く消費しているということを知っていますか?
エアコンを使うときに最も電力を消費するのが、スイッチを入れた直後。
エアコンをつけたばかりの時は約500~1000Wのエネルギーが使われています。
一度起動すると、約30分かけて設定された温度まで室内の温度を下げられ、設定温度になった後はエネルギーが100W前後に抑えられるそうです。
ということは節約と称してこまめに消していたことが、逆に電気代を上げていたことになるのです。
少しのお出かけなら、エアコンはつけっぱなしの方がお得!
30分~1時間時間程度のお出かけぐらいなら、つけっぱなしで出かけてしまった方がいいですよ。
また、お出かけ中に設定温度を上げておくことで、さらに節電効果が期待できます。
エアコンのモデルにもよりますが、28度設定にした場合スイッチをつけて1時間目で約40円、2~3時間目で約10~15円、4時間目以降は約10円しかかからないんだとか。
ペットをお留守番させている方もこれなら安心ですね!
簡易クーラーや扇風機と組み合わせて使ってみてはいかがでしょうか。
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汚れたエアコンが引き起こす健康被害
エアコンを汚れたまま使い続けると無駄な電気代が発生しますが、実は健康被害への影響もあります。
エアコンの仕組みは部屋の空気を吸い、温度を調節してから部屋に吐き出すた、使うたびに空気中のホコリやチリが吸い込まれ溜まっていきます。
これらを養分としているカビにとってエアコン内部は絶好の場所。
あっという間に繁殖し、カビだらけになっている可能性があります。
掃除もせずにエアコンを使えば、吸いこんだ空気と共に部屋中にカビの胞子をまき散らしアレルギーや肺炎を引き起こす可能性もあるので、庫内の定期的な掃除が欠かせません。
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エアコン掃除はプロにお任せ!
付けっぱなしの方がお得にエアコンが使えますが、そのためには“エアコンがキレイな状態であること”が必須条件になります。
フィルターであれば自分で掃除ができますが、エアコン内部の掃除は専用の機材がないと隅々までキレイにすることはできません。
自分で行うフィルター掃除とは別に、年に1~2回はプロにエコアンクリーニングをお任せしましょう。
エアコンをパーツごとに分解し、専用の高圧洗浄機を使って徹底的に掃除をお願いすることができます。
たまりにたまったホコリやカビもキレイさっぱり落とすことができますよ。
節約大全がおすすめするエアコンクリーニング業者は、CMでもおなじみの「おそうじ本舗」。
スタンダードな壁掛けタイプはもちろん、お掃除機能付きのエアコンや天井埋め込みタイプのエアコン、業務用エアコンまで、さまざまなタイプのエアコンクリーニングをお任せすることができます。
2021年5月1日~6月30日まで、2台以上まとめて依頼をすると壁掛けタイプが1台あたり11,000円(税込)で依頼できます。
本格的に暑くなる前に、プロに依頼してエアコンを綺麗にしましょう!
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